五百羅漢石像制作等による
「未来への記憶」プロジェクトへの参画

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  • 九州造形短期大学 × 「未来への記憶」プロジェクト実行委員会 × 普門寺

プロジェクト概要

五百羅漢石仏制作中,学生の作品,制作風景,奇跡の一本松にて

この取り組みは、東日本大震災で1,800人が亡くなるなど大きな被害があり、その慰霊碑が建立されている岩手県陸前高田市の古刹、普門寺において五百羅漢を制作し、震災の記憶を未来へつないでいこうというプロジェクトです。8月17日から6日間、9名の学生が参加しました。五百羅漢とはお釈迦様の弟子というような意味の、庶民に近い仏像ですが、このプロジェクトでは震災に思いをはせ、皆さんが比較的自由に像を彫るという取り組みです。羅漢像は石彫(石仏)ですが、比較的柔らかく掘りやすい抗火石を使用し、50cm程度の石で制作するので、概ね1日で1体ほどを彫ることができます。学生にとっては、石を彫るという、学校の授業では体験できない彫刻の学びという要素もあります。地元の被災者の方や、ボランティアの方等様々な方が石仏づくりに来られますので、学生は制作をしながらプロジェクトの運営のお手伝いも行いました。また、1日をとって被災地の見学や仮設住宅を訪問し被災者の方との交流を行い、さらに平泉の毛越寺、中尊寺などの世界遺産の見学も行いました。奇跡の一本松や震災の資料館を訪れ震災の状況や、今後の街づくりの計画などを学びました。震災から5年が経っていますが、陸前高田はかさ上げ工事がようやく終わり、これから街づくりが始まるという状況です。震災当時のまま残されている建物などもあります。普門寺では震災に関するお話を和尚様にしていただきました。学生は感じることが色々あったと思います。今後、表現者を目指していく学生にとって有意義な体験となりました。

プロジェクト参加学生の声

於保 彩花 九州造形短期大学造形芸術学科2年 福岡県・九州産業大学付属九州高校出身
私は彫刻を専攻しており石彫をやりたくてこのプロジェクトに参加しました。震災についても事前に学習してはいましたが、実際に現地を見ると震災から5年半たっているのに、震災時のまま残されている建物は4階の窓まで津波で流されていて衝撃を受けました。石を彫ることは初めての体験でしたが、思ったより作業しやすく3体の像を制作しました。平泉の世界遺産見学も有意義でした。

期待できる学生のスキルアップ

  • 石彫の基本的な技法、道具の使い方などを身につける
  • 心に感じることと形に表すこと(絵画・彫刻など)の関係について考える
  • プロジェクトの運営の手伝い、震災の被災地の見学などをとおして、人と人の結びつき、社会性などについて学ぶ
  • 世界遺産の見学を通じ、歴史的文化遺産等について学ぶ

担当:小田部黃太 森下慎也 大久保亨

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