キヤマノアキヤ(佐賀県基山町移住体験リノベモデル事業)

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工学部×佐賀県基山町役場×㈱堀田工務店

プロジェクト概要

完成した移住体験リノベモデル住宅の室内(基山町役場提供),旧消防団格納庫集会所の外観,旧消防団格納庫集会所の現状調査,旧消防団格納庫集会所の解体工事(基山町役場提供),旧消防団格納庫集会所のリノベーション工事(基山町役場提供)

工学部住居・インテリア設計学科は、図面や模型で終わらない実体ある成果と社会的評価が伴う学修に精力的に取り組んでいます。私たち都市デザインゼミナール(諫見研究室)は、これまで佐賀県三養基郡基山町役場から委託を受け、空き家問題の対策とまちづくりの検討に携わるとともに、学科の専門性を活かし町外からの移住促進の一助として、空き家のリノベーションによる移住体験住宅の整備を行ってきました。

近年は核家族化や少子高齢化等により空き家が増加しています。適切に管理されず放置されている空き家は、老朽化による倒壊、雑草や樹木の繁殖、不法侵入等の問題が発生し、周辺の環境に悪い影響を与える懸念があります。基山町でもこの問題は例外ではありませんが、居住可能な空き家を遊休資源として利用し、福岡市の近郊という地理的優位を活かした移住促進が課題となっていました。この事業の目的は、基山町での暮らしを体験する拠点となるよう、空き家を移住体験リノベモデル住宅として整備することでした。

私たちには旧消防団格納庫集会所へ提案が依頼され、「住みたいまち基山」をコンセプトに、移住を検討している単身者や子育て世代が、静かな住環境と福岡市への近接性を実感でき、物件の持つ雰囲気や特性を活かしたデザインが求められました。これに対し私たちは、この格納庫集会所を基山駅前商店街と移住者との「商住一体」の関係の拠りどころとした、新しいまちづくりを提案しました。取り組みに参画した学生は、都市・まちづくりコンクール全国審査(関西大学)において成果発表を行い、奨励賞を受賞しました。

プロジェクト参加学生の声

小野 将司
工学部住居・インテリア設計学科4年 大分県・森高校出身
海外のゲストハウスをイメージし、家具は造り付けで、内装は茶色や白が基調のナチュラルテイストにしたリノベーション案を、どのようにまちづくりの提案に結びつけるかとても苦労しました。しかし自分の提案が施工を経てカタチになったことに喜びも感じています。自分も小さな町の出身者なので、基山町のファンを増やして地域を盛り上げる手伝いができればという一心で取り組みました。

期待できる学生のスキルアップ

  • 考えたこと・作ったもので地域社会の役に立つことを学生自身が実感できる研究。
  • 図面や模型で終わらない実体ある成果と社会的評価が伴う住居・インテリア学修。

担当:諫見泰彦

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