SDGs推進

取り組み

■学長宣言

九州産業大学×SDGs

KUSプロジェクト型教育で実践するSDGs

 貧困、紛争、気候変動、感染症・・・。現在、人類は、解決すべき数多くの課題に直面しています。そうした中、2015年に国連サミットで「持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)が策定され、さまざまな社会課題の解決に向けて、2030年までに達成すべき世界共通の国際目標が明確化されました。
 九州産業大学は、この「持続可能な開発目標(SDGs)」の実現に向けた活動を、全学的な取り組みとして位置付け、さらに加速させるため、「学長宣言」を制定しました。

学長宣言

「九州産業大学は、SDGsを推進すると共にSDGsリーダーを育成することを宣言します。」

九州産業大学 SDGs推進方針

  1. 文理芸融合の研究を促進し、社会課題の解決に努める
  2. 地域、産業界と連携して、地域社会の発展や課題解決に貢献する
  3. SDGsの意識向上を図り、持続可能な社会の実現のために行動できる人材を育成する

 この宣言に基づき、本学は今年4月にSDGsをテーマとした文理芸融合科目「実践コラボ演習(SDGs)」を新たに開講するとともに、企業や自治体と推進してきた「KSUプロジェクト型教育」や国連ハビタット福岡本部との連携によるグローバル教育などのSDGs関連の活動を、「教育」「研究」「社会・地域貢献」「DE&I」「環境・防災」の5分野に分類し、それぞれの分野で行動目標を定めて取り組みを強化し、SDGsの達成に貢献する次世代リーダーの育成に努めます。

各分野の行動目標と本学の重点的SDGsゴール

■教育

教育プログラム×SDGs

●2022年度後期より文理芸融合科目「実践コラボ演習(SDGs)」を開講!

 1年次後期の授業科目として、文系・理工系・芸術系の各学部の講師によるオムニバス形式の「実践コラボ演習(SDGs)」を開講します。地域づくりや経済学、企業経営、情報、住まい、デザインなどのさまざまな分野を通して、SDGsについて系統的に学びます。

●「KSUプロジェクト型教育」の充実

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 教室を出て、生きた社会の現場に飛び込み、答えを見つけながら学んでいく教育プログラム。地域や企業、行政と連携してプロジェクトを立ち上げ取り組むことで、現場を知り、自ら行動し、答えを導き出す力を養います。学部・学科の枠を越え、産学官連携による商品開発やプロモーション、技術開発、イベント開催など、90のプロジェクトを展開しており、今後は連携先をさらに拡大し、プログラムの充実を図ります。

●「KSU-COIL型教育」の推進

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 海外の大学などとの新たな国際交流の教育的手法として注目を集めるオンライン国際協働学習(COIL:Collaborative Online International Learning)を中心とした本学独自の「KSU-COIL型教育」を策定し、特色あるグローバル教育の一環として推進しています。
 全学部横断型特別教育プログラム「グローバル・リーダーシップ・プログラム(GLP)」における海外留学語学研修などを通して、世界で活躍しSDGs達成に貢献する次世代リーダーの育成を目指します。

●環境問題について考える福岡女子大学との合同サマースクールを開催

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 2021年8月26日(木)~31日(火)、福岡女子大学の学生と共に学ぶ合同サマースクールを実施しました。
 このサマースクールは2020年度から実施しており、2回目となる今回は「生活者の視点から九州・福岡の様々な環境問題を考える」をテーマに、両大学の学生38人がオンラインを中心とした講義を受講しました。
 講義は、大気汚染や再生可能エネルギーなど様々な視点から環境問題について考えるもので、最終日には、市民団体「和白干潟を守る会」の山本廣子代表がゲストスピーカーとして登壇し、同会の取り組みを紹介しました。

●世界一斉海岸ゴミ調査に参加

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 地域共創学部地域づくり学科宗像優教授のゼミナールの学生13人が、2021年10月21日(木)、「国際海岸クリーンアップ」の一環で、雁ノ巣海岸のゴミ調査を行いました。
 「国際海岸クリーンアップ」は、アメリカの環境NGO「Ocean Conservancy」の呼びかけに応じて、毎年この時期に世界100カ国前後の国と地域で行われる海岸ゴミの調査で、宗像ゼミナールは2012年から雁ノ巣海岸で調査を続けています。
 学生たちは1時間かけてゴミを集めた後、NGOが定めた45種類にゴミを分別し直し、種類ごとの数を集計しました。雁ノ巣海岸には川から流れてきたゴミが多く、今年の調査では、ペットボトルや食品の包装袋などのほか、新型コロナ感染症対策のマスクも確認されました。

■研究

幼児×運動×SDGs

●運動量の「見える化」で活動量UP!

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 身体活動は、目標3(すべての人に健康と福祉を)はもちろんのこと、17ある目標のうち13の領域に関連していると言われています。
 人間科学部子ども教育学科の田中沙織准教授は、企業と連携して幼児の身体活動量計を開発し、運動量の「見える化」に取り組んでいます。幼稚園や保育園において、活動量計を装着した子どもたちの1日の運動量や質を計測し、可視化して保護者や保育者に提供。その結果を受けて、家庭では休日に身体を動かして遊ぶ時間を増やしたり、各園では運動量の個人差を把握し今後の支援に生かすなど、教育や保育の質の向上につながると期待されています。

SDGsグラフ1
SDGsグラフ2
  • 調査期間 : 2019年8月~9月の32日間
  • 調査対象 : 【身体活動の実測】 認定こども園に通う4歳児(31名)と5歳児(23名)
      【身体活動に関する意識調査】 対象幼児の保護者

大学スポーツ×SDGs

●スポーツとSDGsの相性の良さを証明!

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 大学スポーツとSDGsを組み合わせることで高い評価を受けているのが、人間科学部スポーツ健康科学科萩原悟一准教授の提案「スポーツへのESG投資促進:大学のスポーツ資源を例に考える」です。
 環境価値や社会価値、ガバナンス体制など、SDGsの17の目標達成度を包括したアンケートを大学に実施し、その結果をもとに「スポーツSDGsランキング」を作成、ESG投資を活用して企業と大学をマッチングさせるというものです。
 この提案は、スポーツ産業の活性化に向けた優れたスポーツ政策を選ぶ「スポーツビジネスジャパン2020 企画提言コンペ」で「スポーツ産業学会会長賞」を受賞しており、スポーツとSDGsの相性の良さを証明した点やESG投資を組み合わせた点が高く評価されています。
 今後は、この提案を一般社団法人大学スポーツ協会(UNIVAS)との連携強化に役立てることが検討されており、さらなる大学スポーツ界への貢献が期待されます。

※ESG投資・・・

従来の財務情報だけではなく、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)の要素を考慮した投資のことで、国際連合の持続可能な開発目標(SDGs)の達成に必要不可欠な要素を盛り込んだ企業運営の具体的な方向性になると注目されている。

従来の財務情報だけではなく、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)の要素を考慮した投資のことで、国際連合の持続可能な開発目標(SDGs)の達成に必要不可欠な要素を盛り込んだ企業運営の具体的な方向性になると注目されている。

■社会・地域貢献

ボランティア×SDGs

●「海ごみゼロ」へ清掃活動

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 2021年6月25日(金)、ボランティアサークルに所属する学生22人と教職員4人が香椎浜海岸で、6月26日(土)には学生35人と教職員4人が名島海岸で、海洋ごみの清掃を行いました。
 世界中で増え続ける海洋ごみ問題の解決や海洋ごみを出さないという意識を醸成することを目的に、環境省と日本財団が進めている「海ごみゼロ活動」に賛同したサークル生有志が実施したもので、当日は多くの海ごみを手作業で拾い集めました。

ボードゲーム×SDGs

●ボードゲームで社会課題を自分ゴト化する

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 2021年10月9日(土)、地域の方々を対象とした公開講座「社会課題を自分ゴト化するSDGsボードゲーム」を本学で開催しました。14人の参加者は、ボードゲームを通してSDGsに関する世界の課題解決の事例を楽しく学ぶとともに、パートナーシップの大切さを再認識していました。

■DE&I

キャリア×ダイバーシティ×SDGs

●多様なライフスタイルを考えるプログラムで学生のキャリアを支援

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 キャリア支援センターでは、男女共同参画推進室(現・ダイバーシティ推進室)と連携し、全学年の学生を対象に、2021年11月26日(金)に「キャリア×ダイバーシティ講演会」を、12月20日(月)に「キャリアワークショップ~マンダラチャートで考える10年後の自分~」を開催しました。
 ライフプランや働き方を意識したキャリア支援の一環として実施したもので、福岡労働局の講師による多様な働き方を保障するワークルール(労働法)についての講演会を開催。また、学外ゲストと教職員がキャリアパスや仕事と子育ての両立の体験談など紹介するパネルトークや、マンダラチャートと呼ばれる目標達成シートを用いて自分の未来像を明確化するワークショップを実施しました。
 学生たちは、多様なライフスタイルやキャリアデザインを通して自分らしく働く意義について考えるとともに、主体性を持つことでさらなるキャリアの充実につながることを学びました。

■環境・防災

大楠アリーナ2020×SDGs

●サスティナブル(持続可能)な「大楠アリーナ2020」

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 「大楠アリーナ2020」は、地球に負荷をかけず、太陽の熱や光、風といった自然エネルギーを最大限に活用して快適な空間を作る設計手法「パッシブデザイン」を採用した、経済的にも環境にも優しい施設です。
 また、アリーナの周囲には、災害時において下水管が破断した際には緊急排水槽に直結したマンホールを開けて仮設トイレになる「マンホールトイレ」や、ベンチの座面を外すと炊き出し用のかまどとして使用できる「かまどベンチ」を設置しており、地域の方々の災害時の避難所として利用できるように各種防災備品も備蓄しています。

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