消えゆく日本の夏の風物詩ラムネを救え!「ラムネの涙2023」を開催

 

 8月26日(土)・27日(日)、「&ローカルズ大濠公園」(福岡市中央区)にて、芸術学部ソーシャルデザイン学科伊藤敬生教授研究室が「ラムネの涙2023」を開催し、夏休み最後の週末ということもあり、多くの来場者で賑わいました。

 同研究室は2021年に、コロナ禍で夏祭りの多くが中止となり、夏の風物詩であるラムネを出荷できないラムネ製造会社をデザインの力で応援するために「ラムネの涙プロジェクト」を発足。

 近年では、そのユニークな構造から海外でのラムネ瓶の人気が高まり、製造されるラムネ瓶の多くが海外に流出し、国内でのラムネ瓶の流通が減るなど、ラムネ製造会社を取り巻く環境は、ますます厳しくなっています。また、海外では味に応じて中身を着色するため、透明のラムネ瓶の需要が急増。それに対応するため、国内のラムネ瓶製造も全て透明にシフトし、昔ながらの青緑色のラムネ瓶の製造は終了しています。

 そのような背景を踏まえ、活動3年目となる今年は「ラムネの涙2023」と題し、消えゆこうとしている『ラムネ色』と透明なガラス瓶の中でもひときわ存在感を放つ『ビー玉』にフォーカスしたイベントを企画。毎年恒例の飲み終えた空き瓶を使って手作りラムネを作る「手作りラムネ会」やラムネの歴史やトリビアについて語るトークライブに加え、飲み終えた瓶から取り出したビー玉を使って遊ぶ「ラムネ迷路」や、「ラムネ色についての研究発表」を実施しました。ラムネ色の研究では、7月のオープンキャンパスで実施した調査をもとに、オリジナルの“ラムネ色”インクを作成。来場者は“ラムネ色”のインクで、用意されたハガキに思い思いに文字や絵を描きました。

 飲み終えた空き瓶を使って手作りラムネを作る「手作りラムネ会」に参加した小学3年生の男の子は「炭酸とビー玉で栓をするラムネ瓶の仕組みを体験できて面白かった。友達にも教えたい!」と話しました。親子で参加した保護者は「瓶だからこそ聞こえるビー玉の音に、懐かしさを感じました。『自分が子供の頃は、瓶からビー玉を取りだそうといろいろ試した』など親子の会話も生まれ、いい夏の思い出になりました」と笑顔で語りました。

 

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