芸術学部ソーシャルデザイン学科伊藤敬生研究室の「SEA you again PROJECT※1」と、シリコーンゴムメーカー、株式会社 SING(福岡県久留米市)の「Si_NK PROJECT※2」がコラボし、海洋プラスチックごみ(以下、海洋プラごみ)とシリコーンを組み合わせた日用品のアップサイクルプロダクトを開発しました。
今回開発したのは、キーチェーンやドアストッパー、コースター、ビーチサンダル、オブジェの5種類。潮流の影響により漂着物が集まりやすい長崎県五島列島の小値賀島に流れ着いた海洋プラスチックの一部を引き受け、細かく砕き、同社のシリコーン加工技術で新たな素材を製造。キーチェーンは学生がデザインを担当しました。
また今回のプロダクトの一部は、芸術と理工系の学部連携で誕生しました。ドアストッパーの金型は切削加工を専門とする理工学部機械工学科村田光昭准教授と山口哲郎助手が学内のマシニングセンタ※3を使い制作。また、海の中に海洋ごみが閉じ込められた様を表現したオブジェは、金属工芸を専門とする芸術学部生活環境デザイン学科新啓太郎准教授が金型をデザイン・製作しました。「本学教員の専門性を融合し協力することで、新たなもの生み出せる」と伊藤教授は話します。
小値賀島では離島という立地から、漂流物の多くを島内で埋立処分していますが、その対応にも限界があります。「キーチェーン」や「コースター」など、日々目にする身近なプロダクトにすることで、日常生活の中で社会課題を身近に感じてもらいたいというメッセージを込めています。
本年8月8日(木)~27日(火)には、太宰府市内の同社店舗にて展示・販売会を実施。店舗での展示・販売会終了後、9月には約1ヶ月かけて小値賀島での巡回展を開催。最終日の9月28日(土)には、伊藤教授がファシリテーターとして九州大学磯部篤彦教授を招き、同会場で「海洋プラスチックのいま」と題したトークイベントも開催しました。
プロダクトの一部は、引き続き以下にて購入可能です。
<SEA through! PRODUCT 販売場所>
●小値賀港フェリーターミナル内「おぢかアイランドツーリズム」
◎営業時間/9:00~18:00(年末年始を除き無休)
◎住所/長崎県北松浦郡小値賀町笛吹郷2791-13 小値賀港ターミナル内
◎電話/0959-56-2646
●長崎発のマーケットイベント「marukyu stand(SiNGブースにて)」
◎開催日/2024年12月13日(金)〜12月15日(日)
◎開催時間/11:00〜20:00(15日のみ11:00〜18:00まで)
◎会場/アミュプラザ長崎 かもめ広場
※1海洋プラごみ問題を「自分ごと」として捉えてもらうことを目的に活動するプロジェクト
※2さまざまな人達と協働し、シリコーンの可能性を探るプロジェクト
※ 3 金属の切削加工で使われる工作機器
⇓プロジェクト動画はコチラ【製作:芸術学部芸術表現学科3年 松尾 怜さん(福翔高校)】
【芸術学部・理工学部】