建築学科矢作教授 九州の建築家で最多!14回目の「グッドデザイン賞」

 

 建築都市工学部建築学科矢作昌生教授が設計した「阿部野の住宅」が、2022年度グッドデザイン賞を受賞しました。2019年度の受賞に続き14回目の受賞で、九州の建築家で最多受賞です。

 テーマは、「ハード面を担保したライフスタイルの変化への柔軟な対応」。住宅と商業施設が入り混じった都心の密集地において、強度と耐火性能を担保しつつ子育てを終えてからの将来を見据えた柔軟性のある家にしたいと、4人家族の戸建て住宅を依頼された矢作教授は、準防火地域内の15坪極小地に、クライアントの希望を実現する3階建ての家をデザインしました。

 外壁を鉄筋コンクリート造として、強度と耐火性能を担保するとともに、1階の自転車置き場の間仕切りを非構造壁とすることで、将来壁を作って室内とし、親世帯の寝室を1階に移動して二世帯住宅にしたり、2階のコンクリートの梁に木材を渡した3階の床は、撤去して吹き抜けにすることも可能です。

 審査員からは、「鉄筋コンクリート造、鉄骨造、木造という従来の垣根が徐々に取り払われ、建築の本来の姿である適材適所が実践されている。単一の材料による構造に比べ、異種材料の組み合わせは相乗効果を生みやすく、この建物も内部の床を軽量な木造にすることで、鉄筋コンクリート造では考えられないほどの耐震性能や空間構成の自由度を達成している」と高く評価されました。

 矢作教授は、「15坪は自分史上最少でしたが、依頼を受けた時からどのように実現しようかとわくわくしながら設計を繰り返しました。デザインしたプランは30案を超えましたが、クライアントからの喜びの声を聞けてうれしく思っていたところに、このようなかたちで受賞することができ大変光栄です」と話します。

【建築都市工学部】

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