360°3D映像で新たなスポーツトレーニング方法を研究

 人間科学部スポーツ健康科学科では、株式会社ピー・ビーシステムズ(以下PBS)の360°3D映像システム「4DOH」を「大楠アリーナ2020」内に設置し、同社と共同して新たなスポーツトレーニング手法の開発研究をはじめました。

 「4DOH」は、頭部装着ディスプレイ(HMD)を装着せずに360°の仮想空間を実現するもので、複数の人が同時に3次元映像を体験する仮想現実(VR)シアターとして国内外多数の遊園地や、テーマパーク、科学館などの文化施設で利用されています。

 この共同研究は、「大楠アリーナ2020」のコーチング演習室に直径4.1m高さ2.6mの「4DOH」を設置し、全周カメラで撮影したトップアスリートの動きを、現実のような臨場感で再現し、被験者がそのスピードやテクニックを体感することで生じる生理的影響を分析することによって、状況判断力を主としたパフォーマンス向上の新たなトレーニング方法の開発を目指すもので、同システムの教育機関への設置は初めての試みです。

 スポーツでは、競技中に自分の環境や条件を的確に把握し、最適な行為を瞬時に決定する、知的作業が必要不可欠です。一般に状況判断と言われるこの能力には知識構造が関係しているとされ、スポーツ心理学領域において研究されていますが、能力向上のためのトレーニング方法で確立したものはありません。

 360°3D映像を利用して、トップアスリートと相対する疑似体験をする被験者の生理的データを収集・分析し、新たな知覚及び認知トレーニングの方法を開発することを目指しています。

 

プレスリリース「360°3D映像で新たなスポーツトレーニング方法を研究」

【人間科学部】

 

人間科学部のトップページへ