“海洋プラごみ100%”の「石けんケース」をデザイン

 芸術学部ソーシャルデザイン学科伊藤敬生たかお教授がデザインした、海洋プラスチックごみから作ったケースを使った無添加石鹸「muムー」が販売されています。

 潮流の影響により漂着物が集まりやすいという課題を抱える長崎県五島列島の小値賀おぢか島に流れ着く海洋プラスチックごみを商品としてアップサイクルできないかと、伊藤研究室が取り組む「SEA you againプロジェクト」として実施したもので、NPO法人おぢかアイランドツーリズム協会と小値賀町、株式会社テクノラボ(横浜市神奈川区)、シャボン玉石けん株式会社(福岡県北九州市)と共同で開発しました。

 この「mu」には、“ごみ”という言葉や海洋プラスチックごみを「無=0(ゼロ)」にしたいという思いとともに、ケースに入っているシャボン玉石けんの「無添加=0」の意味も込められています。

 幅8cm×高さ12cm×奥行き5.5cmのせっけんケースは、小値賀島の海岸で採取した石で型を取りデザインした手になじむサイズで、手を洗う機会が増えたコロナ禍において、利用者の暮らしに寄り添う製品となっています。

 伊藤教授は、「人間の役に立つために生まれてきたプラスチックは、人間によって勝手に捨てられた“被害者”であるという認識を持ち、プラスチック製品との正しい関わり方や海洋ごみ問題について考える一助になってもらえれば」と語ります。

 この石けんは、「シャボン玉石けん」が通信販売で展開するほか、「B・B・B POTTERSスリービーポッターズ」(福岡市中央区)、長崎県の「おぢかアイランドツーリズム」(長崎県北松浦郡小値賀町)にて、3,850円(税込)で売られています。

 伊藤研究室が昨年から取り組んでいる海洋プラスチックごみのアップサイクル活動で、初年度は
  小値賀島の新たなお土産品としてブローチを製作するワークショップを実施しました。

【芸術学部】

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