全米日系人博物館コレクションからたどる展覧会「日系アメリカ人の歴史と美術」を開催

 

 3月27日(水)~4月19日(金)の間、2号館1階グローバルプラザにて、本学と在福岡米国領事館・福岡アメリカンセンター共同主催の展覧会「日系アメリカ人の歴史と美術」を開催しました。

 本展覧会は、日系移民と日系アメリカ人の歴史と文化を収集・保存する「全米日系人博物館」(カリフォルニア州ロサンゼルス)の所蔵作品の中から、日系アメリカ人アーティストが制作した絵画作品18点(複製)を展示し、芸術を通して日系アメリカ人の歴史に向きあい、そこから学び、両者の友好的関係構築に繋げることを目的としたものです。

 開催期間中の4月15日(月)には、同博物館キュレーター のエミリー・アンダーソン氏を招きセミナーを開催。国際文化学部グローバル・リーダーシップ・プログラムを受講する学生や教職員など約50名が参加しました。同セミナーでは、日本人のアメリカ移住における歴史的背景から、戦前から戦後まで日系アメリカ人を取り巻く環境がどのように変わっていったのか、博物館が所蔵する作品の数々と共に紹介されました。アンダーソン氏は「アメリカという複雑な多文化社会では、日系アメリカ人を含むさまざまなマイノリティが差別や不当な扱いに繋がっていった歴史があります。芸術作品などを通して過去の事例から学ぶことは、これからの未来をより良く変えていくことに繋がるのです」と話しました。

 質疑応答では「若い世代が、このような歴史を学ぶことが大切と考えるが、実際に博物館にはどのような人が訪れているのか」「日系アメリカ人は自身のアイデンティティに対しどのような想いを持っているのか」などの質問があり『Diversity』について考える良い機会になったようです。

 また、本展覧会の開催は本学とスタンフォード大学SPICEとの教育連携の一環であることから、アンダーソン氏のセミナー続き同大学SPICEインストラクターのカスミ・ヤマシタ氏によるランチセミナーを開催。参加者が気になる作品を選び、その理由についてメンバーで意見を交わしました。ヤマシタ氏は「自分の考えや意見を人と共有すること、また自分の言葉で表現することで自身の成長に繋がるということに気づいてほしい。美術館や博物館で芸術に触れ、感性を磨く機会もたくさん作ってほしい」と話しました。 

【国際交流センター】

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