歩行リハビリ用の新たな荷重訓練計を開発!

 九州産業大学ヒューマン・ロボティクス研究センター香椎原病院と連携し、新たな荷重訓練計「立位荷重リハビリ機器」を開発しました。

 

 荷重訓練計は、それぞれの足にかかる体重や重心の位置を測定するもので、骨折や靭帯損傷により、足に体重をかけて歩行できない患者の歩行リハビリ訓練に用いられます。

 

 これまでの荷重訓練計は、市販の体重計2台にそれぞれ足を乗せて、バランスを測定するものでしたが、前後の重心位置が測定できない、患者が体重計の小さな目盛りを見るため下を向き重心が変化してしまう、下を向いて歩く癖が付いてしまうなどの欠点があります。

 

 今回開発したものは、体重計の代わりにバランスWiiボードとパソコンを利用し、重心データを患者前方のディスプレーに表示することによって、これまでの課題を解決したもので、同時に、訓練内容を点数化するなどゲーム性を持たせ、荷重割合を耳でも分かるように音でフィードバックし、集中力やモチベーションの維持も図っています。

 

 この「立位荷重リハビリ機器」は現在、香椎原病院にて試験運用を行っており、リハビリテーション科長の梅﨑浩嗣氏は「こちらの要望に沿った機器を開発していただき、非常に助かっています。今後も引き続き連携できれば」と話しています。

 

 同センター研究員で情報科学部情報科学科下川俊彦教授の指導のもと、プロジェクトを進めてきた4年生の金丸侑賢さん(香住丘高校)は「一生懸命取り組んだことが役に立ってうれしい。これからの研究の励みになります」と話します。

 

 今後、履歴データやゲーム性を高めるプログラムの追加など、改良を重ねる予定です。

 

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