ハナビラタケの全ゲノム解読に世界で初めて成功

 九産大は東京女子医科大学と共同して、古くから漢方薬として利用されてきた「ハナビラタケ」の全ゲノムの解読に世界で初めて成功し、ハナビラタケゲノムは約3900万(39メガ)塩基対のDNAから成り、13,157個の遺伝子を有することをつきとめました。

 そして、ハナビラタケ遺伝子中に免疫活性化に効果があるとされるベータグルカンなどの有効成分の合成に関与する遺伝子群を発見するとともに、ハナビラタケ水抽出物中に動脈硬化に有効と考えられている女性ホルモン、エストロゲンと同様の作用を示す成分の存在を確認し、ハナビラタケを原料とする医薬品の開発に道を開きました。

 また、ハナビラタケはシイタケやヒラタケの共通祖先から約1億7千万年前に分岐したと考えられることが明らかとなり、これまで全ゲノム塩基配列が報告されている約30種類のキノコと共に、今後のキノコ研究に有用な情報として活用されることを期待しています。

 この成果は、生命科学部木山亮一教授と、東京女子医科大学循環器小児科古谷喜幸研究員の共同研究によるもので、10月30日(火)、英国の科学雑誌「サイエンティフィック・リポーツ(Scientific Reports)電子版」に掲載されました。

 今回の成果は九州産業大学独自の実用化支援研究費に基づく研究の成果であり、今後とも実用化を視野に入れた研究活動を強化し、地域社会に貢献していく所存です。

詳細はこちら【プレスリリース】

 

 

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