分子レベルの解析分野で運用可能な世界初のカラー電子顕微鏡の製品化

【(左)生命科学部生命科学科礒部信一郎教授、(右上)「FST-1000」、(右下)ラット十二指腸絨毛先端部切片3,000倍】

 九州産業大学(以下九産大)と、株式会社アイエスティー(福岡市南区 代表取締役 礒部信一郎 以下 IST )、株式会社TCK(福岡市東区 代表取締役 小坂光二 以下 TCK)は分子レベルの解析分野で運用可能な世界初のカラー電子顕微鏡を開発し、TCKより「FST-1000」の名称で7月から販売いたします。

 FST-1000は低倍率ながらカラー画像が得られる光学式顕微鏡と高倍率であるがモノクロ画像しか撮影できない走査型電子顕微鏡を組合せ、それぞれで撮影した画像を合成処理することにより両者の長所を融合した相関電子顕微鏡システムです。2種類の顕微鏡間の試料移送の位置合わせに、半導体製造装置の技術を応用した新たな試料搬送システムを開発することにより、専門の技術者の手を介さずに7,000倍の高倍率カラー画像を得ることを実現した世界初の全自動蛍光顕微鏡システムです。

 また2013年、ISTでは光や電子線に対する耐久性などの物理的安定性が高く室温で10年以上の長期保存が可能という特性を誇る、独自開発の国産初の免疫染色用蛍光色素(商品名Fluolid)を製品化しました。

 今回、蛍光強度やコーティング剤である酸化オスミウムに対する抗褪色などの性能を更に強化した新製品を開発し、FST-1000の性能を最大限に引き出す消耗品として同時にTCKとISTより販売いたします。

 今後、20,000倍対応の蛍光電子顕微鏡と蛍光色素を商品化して高度な分析要求に応えるとともに、継続して機能強化を進め基礎研究や臨床データ解析の高度化に貢献します。

プレスリリース
Press Release (English)

【生命科学部】

生命科学部のトップページへ