Maker Faire Tokyo 2022に初出展

 2022年9月3日から東京ビッグサイトで開催されたMaker Faire Tokyo 2022で、テクノアートプロジェクトで生まれた作品を出展しました。Maker Faire(メイカーフェア)は、地上最大のDIYの展示発表会。 家族で楽しめる、発明と創造が一杯で機知に富む人々が集うメイカームーブメントのお祭りです。本学では、初めての出展となりました。ホームページでも「ロボティック・トイ ×博多張子」というタイトルで紹介されています。

https://makezine.jp/event/makers-mft2022/m0157/

 理工学部と芸術学部の学生がチームを組み、共同で企画・設計・制作した「動くアート作品」を展示・実演しました。すべての展示作品は、福岡の伝統工芸「博多張子」をメカトロニクスと融合したロボティック・トイです。作品の開発に向け、学生らは博多張子職人の三好由美子氏より直接指導を受けました。自由な発想によりカタチとなった「張子仁和加、戦、ハイテク・魔除けダルマ、HARIKOダーツ、暴れる魚」の5作品を多くのご来場者の皆様に楽しんでいただけました。

 電気工学科では、3チームの作品(張子仁和加、戦、HARIKOダーツ)を出展しました。各作品の紹介動画を電気工学科公式Twitterアカウント(@kyusan_denki)で公開しています。

 

ブース設営

  

 福岡から飛行機と電車を乗り継いで、東京ビックサイトに到着しました。出展者パスを首からぶら下げて入口を抜けると、大きなホールになっていました。各ブースには長机が用意されていました。

 九産大のブースには、事前に宅配していた作品などを詰めた段ボールと木箱が届けられていました。まずは一安心でした。

 牛見先生、学生と一緒に、箱から作品を取り出し、机に並べていきました。意外と机が小さく、レイアウトに苦労しました。段ボールなどの資材を全てブースで管理しないといけないので、スペースをどう確保するかが課題でした。意外にも、周りのブースは、準備がされていなく、初心者の我々が早く準備していた感じでした。

 こぼれ話ですが、戦という作品で、プロジェクターを使って演出を行いました。準備の段階で三脚にプロジェクターを取り付けて用意していたら、倒してしまいプロジェクターが動かなくなりました。引率していた貞方先生が、プロジェクターと工具をホテルに持ち帰り分解したところ、ランプが壊れていることがわかりました。急遽、学生に秋葉原のヨドバシカメラで交換用のランプを買ってきてもらい、交換することで解決できました。あの時は、冷や冷やでしたね。プロジェクターを1台買うしかないとも思ってました。

 

1日目

 プロジェクターも使えるようになり、お客さんが来る前に、作品の動作確認などを行いました。そしたら、動かない作品が出てくるんですね。本番に弱いと言いますか。急遽、会場内に用意された修理スペースで、はんだごて等を借りて切れた配線を繋げる作業を行いました。ちなみに、会場ではんだごてを使うことは禁止されており、修理スペースに用意されているはんだごてを使わないといけませんでした。

 

 初日は、12時開場でした。開場とともに、多くのお客さんがなだれ込んできて、広いホールが人で埋め尽くされる感じでした。九産大のブースにも、ひっきりなしに尋ねてくれていました。学生は、シフト制で説明などの対応を実施しました。

 小さなお子さんは、「暴れる魚」という釣りを楽しめるおもちゃ、「戦」というコントローラーで戦車を動かして、2台の戦車が接近するとプロジェクターからの映像が変化する作品に夢中になっていました。技術オタクの方は、それらの仕組みについて、色々と質問してくださっていました。アドバイスも頂けてありがたかったです。

 九産大の機械工学科と電気工学科を卒業した卒業生が遊びに来てくれました。彼らも3年前にテクノアートプロジェクトに参加していた学生でした。

 下川先生も、熱心に説明されていました。

 

2日目

 

 2日目の初っ端、前日、可動させていた作品が壊れ、修理することになりました。

 2日目も、多くのお客さんで熱気がすごかったです。

 

 

メーカーの作品を見て聞いて学ぶ

 学生にも話していましたが、自分たちの作品を説明することも大事ですが、せっかくMaker Faireに来ているのだから、他のメーカーの作品を見て、話を聞いて、技術や知識をアップグレードした方が価値があると。

 ここでは、貞方が、会場を回って、気になった作品を紹介します。

 

https://makezine.jp/event/makers-mft2022/m0002/

 シロという、プラダン(プラスチック段ボール)で作った全長4.5mの白いティラノサウルスが尻尾を振りながら会場を歩き回ってました。

 

https://makezine.jp/event/makers-mft2022/m0153/

 新聞紙から文字を切り取り、自動で予告状を作成するマシン。カメラとOCRを利用して新聞紙から文字を自動で探し、その文字を切り取り、ハガキに貼り付けます。印刷ではなく、実際に新聞を切り取ることにこだわったこの予告状マシンは良くできていました。発想が面白いし、実際に動く作品に仕上げたところが凄いなと感じました。

 

https://makezine.jp/event/makers-mft2022/m0061/

 カラクリ仕掛けで、お茶を自動的に淹れてくれるマシーン。お茶の作法を再現しているとらしく、見ていて楽しい作品でした。

 

https://makezine.jp/event/makers-mft2022/m0042/

 筑波大学の2年生が、オセロの対局をオリジナルのオセロAIで解き、ロボットアームで操作するロボットを展示されていました。

 

https://makezine.jp/event/makers-mft2022/m0114/

 千葉工業大学の2年生が、NANDロジックだけで16bitCPUを作りたい思いで、回路設計した作品です。論理回路の授業やCPUアーキテクチャの本をかじると、理論的にはできるけど、普通はやらないかなと思う内容を、ガッツで何枚もの基板を作り、何個ものICをはんだ付けし、CPUを作ったのは、驚きでした。

 

https://makezine.jp/event/makers-mft2022/m0130/

 柿の種とピーナッツを自動的に分けてくれるマシーン。

 

 本学の旧バイオロボティクス学科を卒業して、電子工作やロボット作製を楽しいで居るPONDA(@PONDA_make)さんが展示されていました。

 

撤収作業

 撤収作業は、帰りの飛行機の時間を気にしながらの、バタバタした作業でした。段ボールの荷物は配達業者に引き渡しました。

 今回、初めてのMaker Faire Tokyoに出展者として参加しました。大変貴重な経験ができ、また、たくさんのお客さんと触れ合うことができ、メーカーの皆さんとも意見交換ができ有意義な時間でした。学生も、大学を飛び出して、この様なイベントに来て、同じ大学生なのに、はるかにレベルが高い作品を作っていることに、刺激を受けたと思います。来年度もMaker Faire Tokyoに出展者として来れるように、テクノアートプロジェクトの作品作製に力を入れて行こうと思いました。

 関係者の皆様、お疲れ様でした。

理工学部のトップページへ