実践的デザインに挑戦! 福智町の木造住宅再生プロジェクト最終提案会を開催

 7 月25日(金)、建築都市工学部住居・インテリア学科家具空間デザインスタジオ(近藤岳志講師研究室)の3年生5名が、福岡県福智町にある築37年程の木造住宅に対し、家具を主軸とした空間づくりプロジェクトの最終提案会を行いました。

 本プロジェクトは、同町在住でCGアートやイラストを手掛けるアーティスト髙津利依氏の木造住宅に、宿泊機能付きの部屋、ギャラリー受付カウンター、カフェカウンターなど、多機能な空間と家具デザインを提案するものです。

 学生はまず、髙津氏とのヒアリングを通じてニーズを把握。同町内の民泊を併設した古民家カフェ・大分県の宿泊施設見学など、デザイン企画にあたり情報収集・事前調査を実施。それらから得た視点をもとに、「代々引き継いだこの場所を『人と人が繋がる場』としたい」という髙津氏の熱い想いを、図面やCGを駆使し具体的なデザイン案として提案しました。

 同提案会は一般公開し、高校生や保護者、福智町役場職員などが参加。魅力的と思った箇所にパネルへシールを張るフィードバックも行われました。提案とフィードバックをもとに赤木春香さん(熊本学園大学付属高校)の『和モダン』をテーマとした建具や家具の素材と色味にこだわりながら伝統ある和の木造住宅の良さを生かす案が採用案として決定しました。

 採用案決定にあたり髙津氏は「それぞれの視点からデザインされた提案はどれも魅力的なものばかりでした。赤木さんの提案をベースにその他の皆さんのアイデアを織り交ぜてブラッシュアップしていただき、実際の施工へと進めていきたいと思います」と学生たちの努力と成果を称賛しました。

 赤木さんは「『人と人の繋がりを大事にしたい』という髙津さんの想いを形にすべく、事前調査で見聞きしたことからさまざまなアイデアを得ながら今回のデザインを考えました。実際に施工されるデザイン企画は初めてで、何度も修正を重ねての提案に評価頂いたことをとても嬉しく思います。他メンバーも自分とは違う視点で多様なアイデアを考えていたので、それらを融合させながら最終設計に挑みます」と話します。

 今後、詳細な設計案の制作と施工業者との調整を進め、今年の秋以降には実際の施工が開始される予定です。

※学生5名の提案はこちらからご覧いただけます。

 

【住居・インテリア学科】

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