地域の方のモノクロ写真をカラー化して思い出を甦らせました

 芸術学部ソーシャルデザイン学科4年の伊藤晃生こうせいさん(井上友子教授研究室・九産大付属九州高校)が、11月5日(木)・6日(金)にはかた伝統工芸館(福岡市博多区上川端町)で、地域の方々の思い出のモノクロ写真を修復してカラー化するワークショップを実施しました。

 新型コロナウイルス感染症の影響で中止になった博多祇園山笠や博多どんたくに替わって地域を笑顔にするとともに、文化や歴史に改めてスポットを当てたいと企画したこのワークショップは、持参していただいたモノクロ写真をデジタルデータ化し、破損している部分を修復して着彩、89mm×127mmの写真サイズに印刷して無料でお渡しするものです。伊藤さんは、「記憶に近いカラー化」を実現するため、AIによる自動着彩ではなく手作業で実施。撮影当時の場所や天気、衣服の色などについてヒアリングを行いながら、作業を進めました。

 昭和35年頃に香椎花園で母親と写った写真を持参した男性は、「就職して初めて買ったカメラで撮影した写真がカラーになり、本当に良かったです。107歳の母に見せようと思います」と話しました。

 伊藤さんは、「地域の方々の喜んだ姿を見て、写真が持つ思い出の力をひしひしと感じるとともに、感激で胸がいっぱいです。大学院進学後も地域の歴史や文化を研究し、デザインの力で社会貢献していきたいです」と語りました。

 会場では、昔の博多祇園山笠や博多どんたくの様子のほか、明治時代の福岡の街並みの写真10点をデジタルカラー化して展示し、モノクロのオリジナル写真と見比べる展示会も開催しました。

 11月21日(土)~23日(月・祝)には、博多おりおり堂(福岡市博多区御供所町)にて実施する予定です。ぜひ、お越しください。

 【芸術学部】

 

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