国境を越えて響く平和の願い 被爆樹木から生まれた指揮棒がハーバードの若き演奏家たちと共演

 芸術学部ソーシャルデザイン学科伊藤敬生研究室が取り組む『PIECE of PEACE(ヘイワノカケラ)プロジェクト』の一環として、被爆樹木から作られた指揮棒「ヘイワノタクト」が、5月20日(水)~24日(日)に開催されたハーバード・ラドクリフ管弦楽団(アメリカ)の日本公演(横浜・東京・長崎・広島)で初めて振られました。本公演は「Music as Peace」をテーマに実施されました。

 被爆80年(2025年)を機に始動した本プロジェクトは、「被爆樹木などを通して五感で平和を体感する」をテーマとしています。ヘイワノタクト制作は、長崎の音楽・文化の拠点として国内外のアーティストによる演奏会や多彩な催しを支えるベネックス長崎ブリックホールとの共同企画により実現。制作を手がけたのは、本学芸術学部の卒業生でもある「弦楽器工房まつもと」(福岡市)の松本大輔氏です。

 5月23日(土)の長崎公演には伊藤教授と学生が現地を訪れ、プロジェクト紹介ブ―スで取り組みを発信。来場した鈴木史朗長崎市長へも被爆樹木から作ったアミュレット(お守り)を手渡し、プロジェクトに込めた想いを伝えました。

 また、開演前には指揮者のフェデリコ・コルテーゼ氏と対談。タクトを手にした同氏から「本日はこの特別な指揮棒を用い、亡くなった方々の鎮魂を願うレクイエムの演奏を選びました。さらに、地元の子どもたちとの演奏でもこの指揮棒を振り、過去の悲しみを越えて未来の平和への願いを届けたいです」と語りました。

 子どもから大人まで幅広い世代の聴衆が見守る中、幕を開けた演奏会では、コルテーゼ氏の手に握られた「ヘイワノタクト」が美しく空気を震わせ、オーケストラから圧倒的な響きを引き出しました。

 公演後、伊藤教授は「海を越えて集まった若い演奏家たちが、ヘイワノタクトを中心にハーモニーを奏でた瞬間、観客とともに平和を感じる時間が生まれていたと感じました。本プロジェクトのストーリーとともに、平和への思いが世界へ広がっていくことを願っています」と述べました。

被爆樹木から「平和の音」を届ける指揮棒『ヘイワノタクト』が完成 〜ハーバード・ラドクリフ管弦楽団の日本公演で初披露〜

【ソーシャルデザイン学科】

 

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