「あなたの尺度、一緒に測り直そう」福岡県DV防止啓発ポスターを九産大生がデザイン

 芸術学部ビジュアルデザイン学科柴村毅彦研究室の学生が、福岡県のDV防止啓発ポスターをデザインしました。

 本デザインは、被害者と加害者の間で起こりがちな『そのつもりではなかった』という認識のずれを「あなたの尺度、一緒に測り直そう」のコピーとともに、分度器の『D』と定規の『V』で表現しています。福岡県からの依頼を受けた学生たちは、DVという社会問題について深く学び、それぞれの視点からデザイン案を検討。いくつもの提案とフィードバックを重ね、ブラッシュアップを繰り返して完成させました。

 完成デザインの初案を考えた同学科4年の山下桜典さん(長野西高校)は「女性だけでなく男性も被害に遭っている実態や、お互いにDVという意識がないからこそ被害が続いているなど、多くのことを知りました。だからこそ一人でも多くの人に気付きを与えるため、誰もがわかる『定規』をデザインに取り入れました」と話します。

 同じく4年の舩津海来さん(下関南高校)は「パッケージデザインなど、具体的なデザイン制作とは異なり、形のない想いやメッセージを表現するのは簡単ではありませんでした。完成までたくさんのアイデアを出し合いましたね。何かですれ違ってしまうことで生じるこの社会問題を、私たちのビジュアルデザインで啓発・発信したいという強い想いを持って取り組みました」と振り返ります。

 福岡県人づくり・県民生活部長の浦田智子氏は「大学生がデザインしたということで、同じ若い世代の人たちにも響いてくれる作品だと思います。心に訴えかけるデザインを考えていただきありがとうございました」と学生のデザインに感謝の意を述べました

 このデザインは、今年度、福岡県のDV防止啓発活動において相談窓口案内カードなどにも使用される予定です。

【ビジュアルデザイン学科/産学共創・研究推進本部】

 

 

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