「九州産業大学国際シンポジウム」を開催しました

 

 九州産業大学美術館は、2月19日(火)、イギリスのダリッチ・ピクチャー・ギャラリーのジェーン・フィンドレー氏【写真左】とアメリカのイントレピッド海上航空宇宙博物館のシャーロット・マーティン氏【写真右】を招いて、日本の学芸員らとともに博物館の高齢者教育について語り合う「2019九州産業大学国際シンポジウム~博物館と医療・福祉のよりよい関係づくり~」を開催しました。

 このシンポジウムは、2018年度文化庁「大学における文化芸術推進事業」の一環として開催したもので、日本人口の2割が後期高齢者となり生産人口が減少する「2025年問題」を前に、先進的な高齢者教育を行うイギリスとアメリカの博物館の事例を学ぶことが目的です。

 講演で、フィンドレー氏は、孤独の解消を目的に幅広いクリエーティブワークショップなどを行う「健やかな加齢(Aging Well)」プログラムを紹介し、「年齢を重ねるとは一体どういうことなのか、私たちはそれを理解し、学び合い、気付き、与え、継続する環境づくりに努めていく必要があります」と訴えました。

 また、マーティン氏は、認知症患者とその介護者を対象に歴史的な写真を見たり歌を歌って患者のさまざまな感覚に訴える「内なる物語(Stories Within)」プログラムを紹介し、「高齢者のアイデアや能力の共有を図り、パートナーとのつながりを意識させる社会の仕組みづくり、ネットワークづくりに取り組んでいきたい」と語りました。

 その後のグループワークでは、全国から集まった約40人の学芸員や教員、学生たちがグループに分かれて活発な意見交換を行い、フィンドレー氏とマーティン氏に加えて日本の学芸員2人をパネリストに迎え、地域共創学部地域づくり学科緒方 泉教授がモデレーターとして、今後の高齢化社会に向けた博物館教育の在り方についてパネルディスカッションが行われました。

【美術館】

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