ごまを使った食品加工会社である株式会社オニザキコーポレーション(熊本市中央区/以下、同社)と生命科学部生命科学科金田弘挙教授、高杉美佳子准教授(以下、生命科学部)が共同開発した「ごま茶+GABA」(機能性表示食品※)を 2024 年 12 月 1 日(日)に販売開始しました。
本品はごまミールを主原料とする混合茶で、ティーバッグ 1 袋 9g あたりGABAを 28mg(抽出後)含み、高めの血圧を下げる機能や仕事・勉強による一時的な精神的ストレス、疲労感を緩和する機能を持つ機能性表示食品(届出番号 J376)です。原材料には、ごま油を生成する際に約 50%発生する「ごまミール(ごま油の製造時に発生する固形分)」を使用。廃棄せずに資源として有効活用することで、フードロス防止につながり「SDGs」にも寄与しています。
2021 年 10 月、同社がこれまで廃棄処分してきた「ごまミール(ごま油の製造時に発生する固形分)」の有効利用について「SDGs推進」を掲げる本学へ相談があり、機能性表示食品開発に実績のある生命科学部が分析センターでの分析を提案。ごま本来に含まれるさまざまな成分が残っていることが確認でき、GABAを加えることで、廃棄予定のごまミールから人々の健康に役立つ新商品開発と機能性表示食品としての届出を勧めました。
開発段階では、九産大生命科学部が安全性および機能性の根拠となる資料を精査。アドバイスを行うとともに機能性表示に必要な有効成分含有量を決定しました。また、試作品の機能性関与成分(GABA)分析、同社への分析の技術支援を行い、機能性表示食品の商品化が実現しました。
今後、生命科学部は販売開始後も製品ごとのばらつきが無いかGABAの分析など品質管理のサポートを行い、同社は新たな機能性表示食品を開発し、保健機能食品の商品ラインアップ拡充に努めます。
※特定保健用食品(トクホ)、栄養機能食品とともに保健機能食品として健康機能を表示することが認められている食品。事業者の責任で、安全性および機能性の根拠に関する情報などを販売前に消費者庁長官に届出を行う必要があります。そのため、中小の食品メーカーでは申請を断念するケースも少なくありません。
本製品はEC サイトで購入ができます。
【生命科学部】