美術館のリラックス効果の科学的検証

 1月9日(日)、地域共創学部地域づくり学科緒方泉教授が、美術鑑賞がもたらすリラックス効果を科学的に検証する実験を福岡市美術館で行いました。

 実験には中・高校生を中心に21人が参加し、鑑賞の前後で血圧や脈拍の生理測定と心理検査を行い、体と心がどのように変化するかを調べました。その結果、血圧と脈拍は緩やかに下がったほか、心理面では緊張不安が下がり、活気活力の数値が上がる傾向が見られました。

 緒方教授が科学研究費補助金(科研費)で取り組む「博物館浴」研究の一環で、美術館や博物館で過ごすことが健康増進や疾病予防につながることが科学的に実証され、有効な博物館利用法が確立できれば、超高齢化社会を迎えた日本で増え続ける医療費削減の一助になると成果が期待されています。

 緒方教授は「英国、米国、イタリアなどでも研究が始まっています。海外の研究者とも連携して、健康とウェルビーイングの向上という、博物館や美術館が地域で果たす新たな価値創造を実現したい」と話しています。

 ※Well-Being・・・肉体的にも、精神的にも、そして社会的にもすべてが満たされた状態にあること。

【地域共創学部】

 

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