
地域共創学部観光学科の菅沼明正准教授の著書『流転する伝統――修学旅行と文化財鑑賞の歴史社会学』(新曜社、2026年4月刊行)が、全国各紙で書評されました。
2026年5月2日付『朝日新聞』には、日本近現代史研究者の吉田裕氏(一橋大学名誉教授)による書評が掲載されました。また、歴史学者の成田龍一氏(日本女子大学名誉教授)による書評が共同通信社を通じて配信され、『東京新聞』『中日新聞』『沖縄タイムス』『河北新報』『山陰中央新報』『千葉日報』に掲載。さらに、2026年8月1日付『毎日新聞』では、学芸プロデューサーの橋本麻里氏による書評が掲載されました。
本書は、歴史社会学の視点から、京都や奈良の寺社・仏像などの文化財を「日本の伝統」として鑑賞する習慣が、どのように社会に定着してきたのかを明らかにした研究書です。政策、人びとの移動、出版メディア、修学旅行などの相互関係をたどりながら、京都・奈良における文化財鑑賞が社会的な習慣として成立し、広く共有されていった過程を豊富な史料から明らかにしています。
また、こうした分析を通して、いったん成立した「伝統」が、その後も意味や実践を変化させながら持続していく過程を「流転する伝統」という視点から捉えています。
菅沼准教授は「本書では、私たちが当たり前のように『日本の伝統』として見ているものが、どのような歴史的過程を経て社会に定着してきたのかを考えました。刊行後、複数の新聞で、それぞれ異なる視点から本書を丁寧に取り上げていただけたことを大変ありがたく感じています。『流転する伝統』という考え方も含め、観光を通して文化や社会の成り立ちを考える研究の面白さが、少しでも広く伝わればうれしいです」と話しています。
【観光学科】




