酒井順一郎ゼミナールがシンポジウムを開催

 

 国際文化学部日本文化学科酒井順一郎教授ゼミナールの「REAL JAPAN PROJECT」が6月22日(土)、「日本の未来と21世紀型の国際的人材を考える-思考・行動・共同-」をテーマにシンポジウムを開催しました。

 一般社団法人アジアビジネス連携協議会とNPO法人SIEESAとの共催で実施したもので、一般の方を含め来場者約75名と国内外から20名がオンラインで参加しました。

 基調講演①「イラク人間の盾~あなたは危機にどう対応しますか?」
 三井物産株式会社社友の山口実氏が、自身の経験談を通じた危機への対処と、問題解決(Risk Management & Trouble shooting)について語りました。講演の中で山口氏は「勇気を生むことは他者への思いやりであり、他者を助けることは自分の人脈を広げ、出会いに繋がる」と述べました。

 基調講演②「アジアビジネス最前線~激動する世界情勢と日本、九州~」
 アジアビジネス連携協議会代表理事の中山良一氏が、アジアの中の日本として中国、インド、ASEANに着目した地政学の大切さについて、フィリピンのスービックなど輸送航路を事例について説明しました。吉田松陰の名言「諸君、狂いたまえ」を用い、「ベンチャー精神を持って失敗を恐れず立ち向かって欲しい」と、参加者へ言葉が贈られました。

 基調講演後に行われたパネルディスカッションでは、同学科3年で独立行政法人国際交流基金日本語パートナーズ※1に選考された岩隈愛依さん(新宮高校)がパネリストの一人として登壇し、カンボジアでの経験を語りました。参加者によるグループディスカッションも行われ、各グループの代表者からパネリストへ海外の人とのコミュニケーションの取り方や現地語修得の仕方など、国際的人材になるために必要な素養について質疑応答が行われました。

 最後に立命館アジア太平洋大学講師で本学非常勤講師の水戸貴久氏より「知的好奇心を持って教養を身に付けること、他者と海外の人をパートナーと思って対応すること、コンフォートゾーン※2を抜け出すこと」の3つの提言の講評があり、盛会のうちに終了しました。

パネリスト
山口実氏(三井物産株式会社社友)
中山良一氏(アジアビジネス連携協議会代表理事、元NECジャカルタ、シンガポール、北京事務所長)
中村芳夫氏(アジアビジネス連携協議会理事、元JETROジャカルタ事務所次長・熊本事務所長)
亀石克美氏(株式会社FES代表取締役)
山下大貴氏(株式会社Garoop代表取締役社長、経済産業省「未来の教室」プロジェクト掲載)

モデレーター」酒井順一郎(九州産業大学教授)

※1独立行政法人国際交流基金(The Japan Foundation,JF)によって派遣され、アジアの中学・高校などの日本語教師や生徒のパートナーとして、授業のアシスタントや、日本文化の紹介などを行う取り組み。
※2その人が慣れ親しんでいてストレスや不安を感じずに過ごせる、心理的な安全領域のこと。

【国際文化学部】

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