志賀島の歴史を紡ぐお守りを制作『OMAMORI PROJECT』 学生が古代の製法で「藻塩」作りに挑戦!

 「実践クロス講座(学外アートプロジェクト)」を履修する学部生と造形短期大学部生が、志賀海神社(福岡市東区)と連携し、万葉集で詠まれる志賀島の歴史を現代に伝えるオリジナルお守りの制作を行う『OMAMORI PROJECT』に取り組んでいます。

 5月10日(土)プロジェクトの一環で学生は、お守りに封じ込める「藻塩(もしお)」を古代の製法で作る学外実習を志賀島で行いました。

 実習前の授業では、関連する万葉集やその手法を学び、当日は、志賀海神社で現地学習を行った後、海藻を使って海水を濃縮し土器で煮詰めるという古代の製塩技術を実践。藻塩づくりに使用する土器も実習に合わせ、学生が事前に大学内で手作りしました。

 実習の中盤、想定外の強風による火力不足で、急遽砂浜の木材を集める場面もありましたが、参加者全員で知恵を出し合い、土器での製塩に成功。その結果、カセットコンロでの製塩も含め、約350グラムの藻塩を作ることができました。

 経済学部経済学科2年の佐藤澄佳さんは「昨年、他のプロジェクトに参加した友人から話を聞き、実践的な学びを得たいと思いこの科目を履修しました。座学で学んだ万葉集では、塩作りの大変さを恋心に重ねるなど、表現が素敵で古文の虜になりました。製塩という、滅多に経験できないことを、プロジェクトメンバーと取り組めたことが貴重な時間になりました」と述べました。

 今後、デザインを学ぶ造形短期大学部生と、地域づくり、経済、商学など、多様な専門分野を学ぶ学生総勢21名は、それぞれの専門性を生かし、志賀島の歴史と文化を未来へと繋ぐオリジナルお守りを企画・デザインします。

 完成したお守りは、志賀海神社で執り行われる伝統的な祭礼「山誉漁猟祭」に合わせ、11月15日(土)、16日(日)に参拝者へ授与される予定です。

【基礎教育センター・造形短期大学部】

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