糸島の森を未来へつなぐ家具プロジェクト ― 間伐体験を通して「森林から家具まで」を学ぶ ―

 4月17日(金)、糸島市志摩小富士の森林で、建築都市工学部 住居・インテリア学科家具空間デザインスタジオの「糸島の森を未来へつなぐ家具プロジェクト」の一環として、同スタジオ3年生4名が、林業家・木工家であり木工房moquc0mo(糸島市)代表の薦田雄一氏指導のもと、間伐体験を行いました。

 本プロジェクトは、現場での体験を出発点に、伐採した木材を家具へと活用する「森林から家具まで」の一連のプロセスを学びます。

 当日は、実際の山に入り森林の現状について同氏からレクチャーを受けました。かつてみかん畑だった土地がヒノキ林へ転換された経緯や適切な管理がされていない森林では光が地面まで届かず下草が生えない「線香林」となり、樹木の成長不良や土砂災害のリスクが高まることを学びました。

 続けて、間伐が行われた明るい林で、下草が生い茂り健全な生態系が保たれている様子を体感しました。間伐の重要性を理解した上で、実際に1本の木を伐採する作業を見学。伐採の手順や安全管理について説明を受け、伐採後の森の変化や、切り出した木材の重さを自ら体験しました。

 参加学生から寄せられた「30年以上育てた木を1本伐採した場合の利益はどれくらいか」という問いに対し、実際には“ほとんど利益が出ない”という現状も共有され、林業の厳しさと森林管理の担い手不足という課題についても理解を深めました。

 今後は、間伐材の乾燥・製材を経て、糸島市を拠点に活動する木工家・酒井航氏(DOUBLE=DOUBLE FURNITURE)の指導のもと、学生が家具のデザイン提案および制作に取り組む予定です。

 「森林資源の現状を自らの体験として理解し、その価値をデザインによって社会へ還元する」本プロジェクトは、持続可能な地域資源の活用と、実践的なものづくり教育を結びつける取り組みとして進められています。

【住居・インテリア学科】

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