今年も完成!「八女福島の燈籠人形」舞台背景幕を保存会に贈呈しました

 

 9月9日(月)、「『八女福島の燈籠人形』舞台背景幕修復・制作プロジェクト」に取り組んでいる芸術学部芸術表現学科2年の学生が、今年の演目「薩摩隼人さつまはやと国若丸くにわかまる厳島神社いつくしまじんじゃもうで」の第二幕「厳島神社 春景色」の背景幕を同保存会に贈呈しました。

 保存会からの要請を受けて2014年に始まったこのプロジェクトも、今年で6年目。4つある人形芝居の演目の第一幕の制作は完了し、昨年から各演目の第二幕に取り組んでいます。

 学生たちは、縦3.1m×横5.3mの背景幕の中央に登場するからくり人形が映えるように、淡い色合いの桜と濃い色の海や山とのコントラストを意識した絵柄を考えました。

 リーダーの白川 菫さん(九産大付属九州高校)は、「下絵の上に背景幕の綿布地をかぶせて筆で写し取る工程に時間がかかり、とても苦労しました。制作した背景幕がからくり人形と合うか実際に見るまで不安でしたが、狙い通り“映えて”いたので安心しました。実際の上演もとても楽しみです」と話します。

 仕上がり確認のため人形を持って来学した保存会会長の牛島和良氏は、「背景幕はからくり人形になくてはならない存在です。今後も協力をお願いしたい」と、作品を手にプロジェクトへの期待を語りました。

 制作した背景幕は、福島八幡宮境内で9月20日(金)~23日(月・祝)に上演される公演で使用されます。

 八女福島の燈籠人形は、毎年秋に福島八幡宮(福岡県八女市)の放生会で上演される人形芝居で、約270年の歴史があり、1977年に国の重要無形民俗文化財に指定されています。このプロジェクトは、約50年間使用されて損傷が激しい全ての舞台背景幕の再制作を、保存会より委託されたものです。

【芸術学部】

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