カラー写真で蘇る西鉄大牟田線

   

 高架化に伴って様変わりする西鉄大牟田線雑餉隈駅から下大利駅の往年の姿を伝えようと、大正・昭和時代の電車や駅周辺の白黒写真21点をカラー化した「モノクロ写真カラー化展」を8月28日(日)から9月26日(月)の間、西鉄雑餉隈駅構内で開催しています。

 西日本鉄道とコラボレーションして、春日市や大野城市から提供してもらった古い白黒写真を、AI(人工知能)による自動着彩ではなく、当時の雑誌やその時代に関する資料などで時代考証を行い不足する部分は人の記憶を辿るなど、限りなく実際に近い色を着彩したもので、1枚あたり5〜7時間をかけ、約1カ月で制作しました。

 9月7日(水)には、大学院芸術研究科博士前期課程2年の伊藤晃生さん(九産大付属九州高校)と指導教員の井上友子教授が、大正13年の初代春日原駅やリヤカーを引いて踏切を渡る人など駅周辺の生活感が漂う21作品について解説しました。

 伊藤さんは、「昔の駅周辺の様子を懐かしんで、『電車で少し出掛けてみよう』など利用するきっかけになってくれたら嬉しいです。今後もカラー化の技術をもっと地域社会のために還元していきたいです」と力強く語りました。伊藤さんはこれまでにも、昔の博多祇園山笠や博多どんたくの様子、地域の方の思い出写真を修復してカラー化するワークショップなどを実施しています。

【芸術学部】

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