7月17日(水)、建築家の原田爽一朗氏を講師に迎えた「九産大建築レクチャーシリーズ Vol.54 Beyond Borders」を開催し、学生や本学卒業生、一般の方など約40名が参加しました。
原田氏は、本学工学部建築学科(現:建築都市工学部建築学科)の卒業生で、建築を学ぶ学生が毎週集まり設計技術の修練を行う「ABC建築道場」の1期生です。卒業後、明治大学大学院国際コースを修了したのち、隈研吾建築都市設計事務所へ入社。国内外のさまざまな建築、都市デザインに携わりました。その後、世界銀行奨学生としてニューヨークのコロンビア大学大学院GSAPPに留学。同大学院修了後、Bjarke Ingels Groupニューヨーク事務所にて勤務しています。
講演タイトル『Beyond borders』をコンセプトに「国境を越える」「建築/都市の境界を越える」「フィジカル/デジタルの境界を越える」と3つの観点からこれまでの経験と考えを参加者に伝えました。講演では、本学在学中、語学留学制度「海外JOBトレーニング」に参加しシドニー大学で建築を学ぶ学生の作品を見たことをきっかけに、将来留学したいという夢が生まれ、そこからデンマークでのインターンシップや海外で働くこと、アメリカ留学から現在に至るまでの経験について話がありました。
原田氏は「ABC建築道場では、仲間と切磋琢磨しながら過ごし、それが今自身の情熱の土台になっています。在学中からよく建築設計のアイデアコンペティションに応募していました。なかなか評価が得られないこともあったけれど、評価は人によってさまざま。『境界』を越えるとチャンスは広がるので、諦めず探求してみてほしいです」と話し、「海外に行くことでその地と自分に関係性ができ、自分のオリジナリティが生まれます。国境を越えることから始まり、自分の興味関心を次の目標として、これまでいくつもボーダーを超えてきました。学生の皆さんにも九産大の制度などを活用しながら少しずつステップアップしてほしいです」と学生にアドバイスを送りました。
また、講演前には「ABC建築道場」に参加し、技術面でも学生にアドバイスを頂きました。
【建築都市工学部】