野村 佐紀子

野村 佐紀子

「好き」という気持ちと
飛び込む覚悟があれば
あとはまっすぐ進むだけ。

野村 佐紀子
  • 写真家
  • 芸術学部写真学科 1990年3月卒業

山口県出身、写真学科を卒業後、1991年より荒木経惟に師事。在学中から男性のヌードを被写体とし、1993年以降、国内外で200を越える個展やグループ展を行っている。主な写真集に「裸ノ時間」(平凡社)、「夜間飛行」(リトルモア)、20年分の写真を400ページに収めた「愛について」(ASAMI OKADA PUBLISHING)。

毎日見る景色や聞く話は
自分をつくる大事な要素

「写真で生きていこう」と心に決めたのは芸術学部に入学してからだったんです。今振り返れば、小さい頃から景色のいいところで育ったので映像的な感覚みたいなものは育まれていたのかもしれません。山口県下関の「目の前は海」という環境で、学校から家への帰り道、いつも西に向かって逆光の世界を進んでいたんです。そんな毎日見る景色はもちろん、そばにいる人が与える影響って大きいから、九産大に通っていた頃も日々目にしたり、耳にするすべてが感性を磨くきっかけになっていたのではないかなと感じます。九産大は総合大学ですから他学部の友人含めいろんな出会いがあっておもしろかったですね。当時意識してはいなかったけど、それらすべてが今の私のベースになっているのかもしれません。

流れやチャンスに乗って
思わぬ方向に進んでもいい

当時、周囲の学生も先生もいい意味で変な人が多くて、予想もしない流れになることは日常茶飯事でした。今も撮り続けている男性ヌードも学生時代の先輩に「撮ってみれば?」っていわれて始めたんですよ。それと当時大学の近所にあった「夢工房 貘」っていう喫茶店でアルバイトしていたんですけど、今は閉店していますが、系列店で毎年変わらず個展を開いています。その店でたまたま会った人が「うちに来れば?」と誘ってくれたことで卒業後、東京のスタジオに勤めることになったし、それがなかったらその先の道も変わっていたかもしれない。その時の流れや誘いに乗って素直に飛び込むのはすごく大事だと思います。もちろん、ただ何もせず待っているんじゃなく、自分から積極的に外に出たり、チャンスを見逃さない姿勢だったり、環境は自分でつくっていくものだと思います。

ブレない「好き」を持てば
立ち止まることもない

学生時代も今も基本的に変わらなくて「写真が好き」、それが人生において最優先、写真を撮ることに関して一切迷いやブレはないんです。荒木さんに師事する時もそう。「荒木さんは弟子を取らない人だよ」と周囲にいわれても「今まではそうでも私がやればいいじゃない」、ただそれだけ。写真を撮ることで答えを出していけばいいんです。一般の方でも著名人でも目の前にいる方と写真を通して向き合う、それは変わらない。無理に緊張をほぐしたりとか自分のペースに持ち込もうという気持ちもなくて、そこにあるままを受け入れていく。一瞬一瞬、いろんなことが起こるけど、カメラでそれを捉えていく。事前情報はもちろん調べたり、見ますが、先入観は持たないよう意識しています。これからもテーマを決めず、縁があったもの私が撮りたいと思ったものを立ち止まらずに撮っていきます。

2017年秋に大学の美術館で展覧会をした時に先生や学生と接する機会がありましたが、本当によく勉強しているなと感心しました。施設も進化してて、学ぶ環境としてとっても充実しているので、学生の皆さんにはそのまままっすぐ「好き」という気持ちを大事に進んで欲しいなって思います。

九産大スローガン必ず、カタチにしてみせる。

在学中に育ててきた夢を見事に花開かせた先輩方が言う通り、九産大は、夢や目標をカタチにするためのチャンスに満ちています。胸の中に芽生えた想いの種を育てるためには知識や仲間、実践が大切です。

九産大にはそれらすべてと、夢に向かって突き進む学生に寄り添う教職員がいます。先輩たちから受け継がれた九産大の底力を味方にして、夢をカタチにしてください。

さぁ、社会につながる学部へ。

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