巨大ひずみによる新しい合金化手法の新展開:結晶粒の微細化によるNbTiの超伝導特性の向上


キーワード
研究シーズの紹介
超伝導材料は核磁気共鳴装置(MRI)などの高性能医療機器や超伝導リニア新幹線などの次世代交通システムに必要不可欠な先端材料である。最近では、超伝導モーターを用いた電動航空機も検討されている。
超伝導体を電力応用に使用する場合、上部臨界磁場や臨界電流密度が高い合金系または化合物系の超伝導体が用いられる。
本研究では、合金系超伝導体NbTiに着目し、これまで一般的に使用されてきた溶融法とは異なる新しいアプローチ(巨大ひずみ加工法)で作製したNbTi合金の超伝導磁気特性をSQUID磁束計を用いて調べた。特に、合金化過程における超伝導特性の変化に着目して実験的研究を行った。
Point
SQUID磁束計による磁気計測技術
- 物質・材料の磁気モーメントを精密に計測する技術です。
- 超伝導体や磁性体などの磁気測定に応用することができます。
溶融法を用いない新規合金化技術
- 巨大ひずみ加工によって超伝導体を合金化する技術です。

期待される活用シーン

その他の研究テーマ
- 酸化物高温超伝導体の高品質結晶の作製と電子状態に関する研究(Nature Phys. 13(2017)1074.)
- 導電性高分子の電気伝導特性に関する研究(Adv. Electron. Mater., DOI: 10.1002/aelm.201700490)