伝統的枯山水庭園の流出抑制機能の経年的実測評価と雨庭のデザイン・実装への応用



キーワード
研究シーズの紹介
2020年、2021年に温暖化豪雨対策として「流域治水」に関連する制度が強化されました。地下貯留施設や遊水地の新規開発、既存の治水目的以外のダムの運用の見直し、農業用ため池、圃場、霞提などの活用の可能性が追求されています。流域全体で流出抑制・遅延を図るために、こうした大規模施設・空間の開発・有効活用が効果的です。
一方、市街地では大規模施設の活用・新規開発は容易ではありません。小規模でも分散して多数の施設が流出抑制に寄与することが、重要な適応策になるはずです。
そこで本研究は小規模分散型の都市内流出抑制施設・空間として、伝統的な日本庭園・枯山水の雨水管理機能に着目し、実測に基づいて、わが国に適した、永続的な流出抑制施設としての、あたらしい雨庭の開発・導入に役立つ客観知見を得ることを試みています。
Point
日本の伝統空間の学びから、新しい流域治水の手段を開発します!
- 枯山水庭園の実測から効果的な雨庭の条件を明らかにします
- 新しい雨庭を大学キャンパスに実装し、機能を実測評価します

期待される活用シーン

その他の研究テーマ
- 要配慮者のための福祉施設の水害対策
- アフター・コロナの小石原焼の里の生業・観光・風景の研究
- 民間施設の雨庭の管理と雨水貯留・活用施設の設計
- 新宮北小学校の雨水管理と水質変化
- 新宮町立花口区の古民家保存・活用のための認証制度の導入と効果の検証
- 造園に用いる植物の樹冠遮断・樹幹流下の実験的評価