中性子星超高輝度X線天体の起源の解明

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研究シーズの紹介
超高輝度X線天体(ULX)は通常考え得る光度の上限を超えるような明るさで輝くX線を放射する天体である。従来、ULXの正体はブラックホールであると考えられていたが、近年になり中性子星起源のULXが発見されて以来、どのような物理過程により中性子星がULXとなるのかが大きな疑問となっている。
本研究では中性子星を含むような連星系の進化モデルを構築し、中性子星への質量降着の変化により、どのような条件でULXとなり得るのかを検討する。
特に近年になり、中性子星ULXのかなりの割合がBe型の伴星を持つことが観測的に明らかとなっている。本研究ではBe型のX線連星(BeXBP)の進化を数値計算することで、ULXとBeXBPの違いを生み出す物理過程を暴き出すとともに、中性子星ULXの観測量を説明し得るような連星モデルを構築した。
Point
ULXを対象とした連星進化計算
- 大質量ドナーの進化を含めた連星進化計算が可能です。
- X線天体への詳細な降着理論を取り込んでいます。

期待される活用シーン

その他の研究テーマ
- X線連星系における星風降着過程の研究
- 中間質量BHの検出法の考察