重イオンビームと数値解析を併用した高機能高温超伝導薄膜の材料設計



キーワード
研究シーズの紹介
電気抵抗零の性質を利用した超伝導技術がGXやSDGsに大きく貢献していくためには,(I)高い臨界電流密度Jc(エネルギーロスのない電気抵抗零で流せる電流密度の最大値)を,(II)あらゆる磁界方向で維持できる高機能な高温超伝導線材の開発が求められています.本研究では,材料中の原子配列をナノスケール(̃10-9 m)で制御して新たな機能を付加するナノテクであるイオンビーム技術と,材料中にデザインしたピン止め構造の中でのJcの制限因子となる量子化磁束の運動の数値解析を整合した組み合わせにより,高Jc化を制限する要因の解明と解消するピン止め構造の設計を効率的に図り,高温超伝導材料の機能を理論的限界値まで引き上げることに取り組んでいます.
Point
イオンビーム技術
- 様々にデザインした原子配列の乱れを形成できるために,GXやSDGsに整合した新規材料の効率的な開発が可能です.
- 数値解析でのピン止め構造を実験的に再現しやすく,効率的に材料開発を行うことができます.

期待される活用シーン

その他の研究テーマ
- パルスレーザー蒸着法によるナノ構造高温超伝導薄膜の作製
- 超伝導体に固有の電磁現象を利用した高温超伝導線材の高特性化
- 市販化高温超伝導線材の電磁現象の解析