第2回伝統みらい研究セミナーを開催!

 12月9日(火)、本学で、伝統みらい研究セミナー「伝統工芸をブランドにするという挑戦 -有田焼の現場と危機を乗り越えた『麟 Lin』の 10 年間-」を開催し、学生・一般の方、約160名が参加しました。

 本セミナーは、伝統工芸におけるブランディングの成功事例を学ぶことを目的に、有限会社金照堂 代表取締役・金子真次氏、金子さくら氏を講師に迎え開催。両氏は、有田焼の起源から今後の展望までを、動画や実物の磁器を用いて解説しました。

 同社は、400 年の伝統を誇る有田焼のさまざまな技法を駆使し、「煌めきを日常に」をテーマに、まるで金属のような質感と見る角度で変化する艶やかな色彩が魅力の革新的な有田焼ブランド「麟 Lin」を 2015 年に展開。海外の専門誌や展示会でも高く評価されています。

 本学の卒業生でもある金子さくら氏は、制作工程や職人の技術力について、自身の経験を踏まえて説明。「有田焼」が持つ特有のデザイン、「波佐見焼」との違いなどの紹介がなされました。

 金子真次氏は、リーマンショックやコロナ禍で感じた苦悩について、当時の市況を交えて解説。有田焼のリブランディングを発案したきっかけや現在の位置を確立できた戦略について語りました。最後に同氏は「小さな挑戦を続け、差別化できる自分の強みや、好きな物事の中から、自身の軸にできることを少しずつ見つけてください」とセミナーを締めくくりました。

 伝統みらい研究センターでは今後、 研究交流拠点としての役割を強化するとともに、伝統工芸の課題解決に向けた調査・分析研究を推進を目指し「伝統みらい研究セミナー」を開催していきます。

【伝統みらい研究センター】

 

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