新型コロナウィルス流行下における教育活動の基本的考え方について【6月19日更新】

2020年6月9日

学生・保護者の皆様へ

九州産業大学長
榊  泰輔

新型コロナウィルス流行下における教育活動の基本的考え方について

 国と県が非常事態宣言を解除し、社会は感染防止に配慮しつつ社会経済活動の再開への道を模索し始めています。小中高の学校は徐々に再開し、大学への自粛要請も解除されています。北九州市など一部で再度感染が増加するなど第二波の到来を予感させる事態もありますが、全体として第一波は過ぎて社会活動再開の段階にきたと言えるでしょう。
 本学においても、5月25日(月)より一部で対面授業を開始いたしました。福岡の多くの大学が遠隔授業に留まる中での対面授業の開始に不安を感じた方も多いと思います。
 しかし、対面授業の開始は、非常事態宣言の解除にしたがって安易に決定したわけではありません。本学の感染リスクを数値で見積もったリスク評価(リスクアセスメント)に基づき、感染リスク回避する措置をとって実施していることをご理解いただきたいと思います。
 本学では、自粛緩和の中にあってもリスクはゼロではないことを念頭に、教育現場での感染リスクを3密の観点から数値化し、リスクレベルを6段階に分けて、授業・課外活動・出張など、それぞれの教育研究活動について、何をどこまで制限するかを定めています。(添付資料参照)
 現在、対面授業を実施しているのは全体の1割程度であり、学生全員は登校時に検温・マスク着用の確認、手指の消毒を受けています。今後とも感染状況の変化を注視しながら科学的にリスク評価を行い、柔軟に対応していきます。
 また、万が一の感染が疑われる事態に対処するための、マニュアルも教員に徹底しており、速やかな感染拡大防止対応もとっています。
 さて、第一波は落ち着きを見せていますが、必ず第二波は訪れます。大小の波を繰り返し、来年度末まで続く可能性があります。第一波が沈静化している現在、ウィルスと共に生きる新しい生活様式に沿った教育を定着する必要があります。
 このため、今後とも授業は原則として遠隔授業を主とし、必要なものに絞って対面授業を実施いたします。
 現在、講義はリモートを主として実施中であり、学生の8割は参加できています。参加できていない学生をフォローしていますが、リモートの良い点も沢山あることが分かってきました。一方、デメリット・限界もわかってきています。これらの事例を上期で検証し改善していきます。
 1年生への面談とクラス作りなど対面が重要と思われる講義については、リスク評価を行い、感染防止策を講じて対面型の授業も一部実施する予定です。また手元で細かい指示をする必要がある実験や実習についても、感染防止に必要な機材等を導入するなどの防止策を講じて対面を実施します。これらの試行結果を検証しノウハウを学内で共有しながら、対面授業と遠隔授業のBest Mixを模索していきます。
 本学は、感染拡大防止のための厳しい制約の中で、教育の質や就職支援活動に安易に妥協することなく、学生・保護者の願いである安全・安心な環境と良い教育を授けるため、新たな高等教育の実現に向け最大限に努力していきます。
 何卒ご協力宜しくお願いいたします。

以 上

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