教養講座「防衛リテラシー」で南極と砕氷艦『しらせ』を学ぶ

 6月5日(木)教養講座「防衛リテラシー」の授業で、海上自衛隊幹部学校防衛戦略教育研究部の平川崇氏を講師に招き、特別講義を開催しました。

 講義テーマは「南極と砕氷艦『しらせ』」。海上自衛隊は日本の南極観測事業として砕氷艦『しらせ』の運行とともに、人や物の輸送、野外・海洋観測支援や基地設営支援などを行っています。平川氏はこれまで5回南極観測業務に従事した経験から、今回の特別講演では、南極の特殊な環境下での輸送支援業務に加え、南極と地球環境の関係性や南洋海の生物生態など幅広く紹介しました。

 南極では、空気中の水蒸気が直接氷の結晶になることで形成されるダイヤモンドダストが堆積・圧雪されて氷になり、その氷が時を経て海に流れ出て氷山になるまで約2万年かかると考えられていると平川氏より説明がありました。当日は教室に昨年砕氷艦「しらせ」が南極の氷山から採取し持ち帰った氷が展示され、講義内、学生は氷に触れ、その冷たさや約2万年前の空気がパチパチとはじける音を体感しました。

 受講学生は「海上自衛隊が南極観測でどのような業務を行っているのか具体的に紹介があり興味深かった」、「南極の自然環境や日本の観測における歴史など知れて勉強になった」と感想がありました。

 「防衛リテラシー」ではこの他、災害派遣活動や国際貢献活動など、防衛学を通じたリーダーシップを学びます。

【基礎教育センター】

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