【芸術学会特別講演会】「自然と文化の二元論を越える―実践/概念としての芸術・外臓・共異体―」
2025年2月22日(土)13時40分~15時50分
2月22日(土)、本学にて、秋田公立美術大学准教授石倉敏明氏を招き、九州産業大学芸術学会主催の特別講演会「自然と文化の二元論を越える―実践/概念としての芸術・外臓・共異体―」を開催します。
本講演会では、多摩美術大学「芸術人類学研究所(現・アートとデザインの人類学研究所)」の設立に関わり、人類学と芸術をつなぐ媒介者として研究を続ける石倉氏が講演します。自然と文化の二元論を超えた視点から、芸術の新たな可能性をや「外臓」や「共異体」といった独自の概念を提示し、人間と非-人間が共に生きる「人間以上」のあり方を模索します。
【講演会概要】
芸術というフィクションを通じて世界をつくり変えることで、この世の見えないものを描き出し、ときに人々の欲望を喚起する作品をつくり出してきた人類。1990年代以降、西欧を起源とするモダンアートを対象にした非西欧地域からの再考がなされ、西欧の自然(=人間の手が加わっていないもの)と文化(=人間がつくり出したもの)を二項対立で捉える世界観が問い直される中、「自然と文化を越境する実践」としての芸術に関心が集まっている。
本講演会では、多摩美術大学「芸術人類学研究所(現・アートとデザインの人類学研究所)」の設立に関わり、人類学と芸術をつなぐ媒介者として研究を続ける石倉敏明氏を招き、自然と文化を二元論で捉えないことで拓ける地平についての思索をたどる。
食を通して自らの身体と環境との関係を見直したことでたどり着いた「外臓」、同一的な共同性が担保された純粋な社会共同体以上のモデルとして提唱する「共異体」といった諸概念を手がかりに、同氏が模索する人間と非-人間が構成する「人間以上(more than human)」なあり方とは。
【講演者プロフィール】
人類学者/秋田公立美術大学アーツ&ルーツ専攻准教授
ダージリン、シッキム、カトマンドゥ、東北日本各地でのフィールド調査、環太平洋の比較神話学や複数種をめぐる芸術人類学の研究、アーティストとの協働制作や展覧会企画協力を行う。2019年、第58回ヴェネチア・ビエンナーレ国際芸術祭日本館展示「Cosmo-Eggs | 宇宙の卵」に参加。2024年、国際芸術祭あいち2025のキュレトリアルアドバイザーに就任。共著に『Lexicon 現代人類学』(以文社)、『モア・ザン・ヒューマン マルチスピーシーズ人類学と環境人文学』(以文社)など。
イベント名 | 九州産業大学芸術学会主催特別講演会 「自然と文化の二元論を越える―実践/概念としての芸術・外臓・共異体―」 |
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日時 | 2025年2月22日(土)13時40分~15時50分 |
開催場所 | 九州産業大学 15号館 2階 15201教室 (福岡県福岡市東区松香台2-3-1) |
参加費 | 無料 |
申込方法 | 事前申込不要 |