⑥ 総合検証実験(敷き藁、移動機構、自律化)

開発中の敷き藁散布ロボットの総合検証実験は、上述の①から⑤の実施結果を踏まえ、実施していきます。

開発中の敷き藁散布ロボットを図13に示します。ほぐし機構において、ケイントップの硬さの影響により均一なほぐしに問題が生じるため、 メッシュパネル上でスパイクを取り付けることにしました。

次の課題に、ベルトとガイドを取り付けることでスパイクへケイントップが刺さり、ガイドを外れることがありました。そこでケイントップが軌道から外れることなくほぐすことが可能となるように、ケイントップが入る囲いを取り付けた様子を図14に示します。

散布機構において、目標とする敷き藁の量を均一に散布するために水車機構の追加を行いました。水車機構に必要な羽の枚数、目標とする敷き藁の量とロボットの移動速度を満たす水車の回転数を調査しました。結果は、直径150mm、羽の枚数を6枚にすることで水車機構の 1区画当たりに排出される散布量が適正であることがわかりました。実際の水車機構を取り付け散布している様子を図15に示します。

事業専用の圃場で、ほぐし機構、散布機構、および駆動機構を搭載した、総合検証実験の結果を図16に示します。畝は、幅0.8m、長さ1mであり、実際に農家で敷き藁を散布する目標に対して散布結果は均一に散布することができました。