現在、AIなどを活用した農業のスマート化を目指し、多様な最先端の自動機械が開発されています。しかし、現場ニーズとの乖離や高齢化する農業従事者にとって操作が困難であるため一般的な普及には至っていません。
そこで私たちは現場ニーズの理解を大前提として、えびの市にある生姜農家「松元農園」の要望を受けて、敷き藁を解し、畑に均一に散布して移動する「敷き藁散布ロボット」の開発を行っています。
敷き藁作業とは、重量20キロの敷き藁を中腰で砕いて畑に散布する作業で、1ヘクタールの生姜畑において5人の作業者で4日を要する肉体的負荷が高い作業です。
農業従事者の作業負荷を減らし、使い勝手がよく、整備も簡単な4輪型の移動機構を具備したロボットを目指します。
また、4輪独立姿勢制御機構は移載部分を変更することで収穫物の運搬や放水車等にも活用できます。

【敷き藁作業の様子】敷き藁を手作業で砕いた後、畝一列につき2人がかりで藁を撒きます。