九州産業大学の概要

学長メッセージ

写真/九州産業大学長 山本 盤男

アジアに開かれた中枢都市・福岡 地域社会に根ざした教育重視の総合大学

九州産業大学長 山本 盤男

 九州産業大学は、昭和35(1960)年に故中村治四郎先生(1907年~1974年)が「産学一如」を建学の理想として創設され、平成22(2010)年に開学50周年を迎えました。

 本学が位置する福岡市は、アジア地域から広く世界に開かれた都市であり、特に中国大陸や朝鮮半島との間には古代より長い交流の歴史をもち、博多商人はアジア地域との交易で活躍しました。また、九州および山口地域は、わが国の誇るべき多様な伝統工芸品の産地であるとともに、自動車産業やICT関連産業の一大集積地となっており、グローバル化とICT化が急速に進展する現代における「ものづくり」の伝統と革新、ハードとソフトの融合した拠点になっています。この地域の中枢都市である福岡市は、陸・海・空の交通ネットワーク、商業・ビジネス、行政のハブとして発展しています。本学は、この地域社会に根ざした教育重視の総合大学としての発展を目指しています。

 現在、九州産業大学は、人文科学系の国際文化学部、社会科学系の経済学部、商学部(同第二部)と経営学部、理工学系の理工学部、生命科学部、建築都市工学部、そして芸術学部の9学部とこれらを基礎とする大学院5研究科から構成される特色ある総合大学として発展してきました。本学は、21世紀の知識基盤社会の社会的要請に的確に応えるため、多様な課題に主体的に取り組む「実践力」とそれを持続可能とする「熱意」その基盤となる「豊かな人間性」を持つ人材育成をビジョンとして、その実現を目指して教職員が一体となり大学改革に取り組んでいます。

 以下では、本学の学修・学生支援、特色ある研究活動および学外連携・社会貢献活動の主な取組みを紹介します。

1. 学修・学生支援

基礎教育の充実
 平成20年度から導入された全学共通基礎教育においては、いわゆる教養教育だけでなく、学部専門教育課程への円滑な移行を促すとともに、卒業後のライフデザインまでをも視野に入れて、①導入教育科目、②教養科目、③キャリア科目、④心と身体の健康科目の4本柱からなる学修プログラムを主軸に据え、本学の特色を活かしたアートスクールや教養講座などユニークな内容の授業科目が配置されています。
 英語などの外国語教育においては、バランスのとれたコミュニケーション能力(読む・書く・聞く・話すの4技能)の育成に取り組んでいます。特に、平成19年度文部科学省「特色ある教育プログラム(特色GP)」にも採択された「全学共通英語教育プログラム」では、全学部横断型の能力別クラス編成および本学独自に編集・作成したテキストとe-Learningにより学生一人ひとりの英語力に応じた指導を最新設備のLL教室において実施しています。また、実践的英語コミュニケーション能力を育成する目的で、成績優秀な学生を選考し、英語研修とインターンシップに派遣する「KSU海外・国内ジョブ・トレーニング」を実施しています。
専門教育の充実
 各学部における専門教育課程では、それぞれの人材育成の目標に向かって、基礎的科目から応用・展開科目にいたる段階的かつ系統的な学修プログラムを構築し、また充実したリメディアル教育により、それを補完することを目指しています。
 各授業科目の授業計画を適切に定めてシラバスを作成し、FD(ファカルティ・ディベロップメント)や自己点検・評価活動等を通じて、カリキュラムや履修指導・学修支援の在り方などの点検を行い、能動的な学習による課題解決能力や社会人基礎力などの育成を重視した教育課程の編成・実施に向けて努めています。また学部横断型の学修プログラムや他大学との単位互換システムの構築にも取り組んでいます。
 大学院においては、急速に変化する社会において先端的な知識・情報・技術へ即応できる高度な分析力、思考力および実行力を備えた有意な人材の育成と社会人が学修しやすい環境を整備するため、各研究科の改組を行いました。また、大学院へ進学する学部生を支援するため、在学中に大学院の授業科目を履修できる「学部・大学院連携プログラム」を実施しています。
キャリア教育の充実
 1年次の「キャリア形成基礎論」から3年次の「キャリア形成戦略」に至る全学共通のキャリア教育科目を配置する一方で、学士課程教育の中で生涯を通じた持続的な就業力の養成のため、各学部の専門教育課程にもさまざまなキャリア科目を組み込んでいます。また、キャリア支援センターのインターンシップ等の多様なキャリア支援プログラムと連携した指導を行っています。
入学前教育の実施
 入試合格手続者に対して、次のような入学前教育を実施しています。商学部、経営学部、情報科学部、工学部と芸術学部においては、AO入試手続者を対象として、ゼミナール形式によるチームワーク構築を目指した授業を行います。情報科学部と工学部では、AO入試と推薦入試手続者を対象として、機械工学科、電気情報工学科、都市基盤デザイン工学科、建築学科、住居・インテリア設計学科およびバイオロボティクス学科と情報科学部においては「数学」、物質生命化学科では「化学」の入学前教育を実施しています。
学生支援の充実
 1年次生全員が履修する「基礎ゼミナール」は、専任教員が担当する少人数クラス制の導入教育科目であると同時に、クラス担任が学生の大学生活全般をサポートする「場」であり、クラス担任と教務部、基礎教育センター、学生部・学生相談室、語学教育研究センター、入試部、国際交流センター等が連携して学生および学修支援を行っています。このクラス担任を中心に教員と職員との協働によるネットワーク型の学生・学修支援体制により、学生一人ひとりを入学から卒業・就職まで継続的に指導・支援しています。
 また、「基礎教育センター」は、高校から大学教育へのスムーズな移行の支援と高度な専門教育を確実なものとするための基礎づくりを目的に、「工学部基礎教育サポートセンター」とも連携して多様な支援活動を行っています。

2. 特色ある研究活動

私立大学戦略的研究基盤形成支援事業
 「景観研究センター」は、平成15~19年度の文部科学省学術フロンティア推進事業によりその基礎が築かれた研究拠点であり、学外研究資金等による自主的研究および学際的共同研究を目的として設置されたプロジェクト研究所として研究活動を継続して来ました。本研究センターを基盤とする「北部九州の窯業に着目した文化的景観の形成と保全に関する研究」(研究代表者:大学院工学研究科山下三平教授)が、平成24年度の私立大学戦略的研究基盤形成支援事業(研究観点:地域に根ざした研究)に採択されました。
柿右衛門様式陶芸研究センター
 平成16年度に文部科学省21世紀COEプログラムに採択された「柿右衛門様式陶芸研究センタープログラム」が高い評価を受けて終了後、本研究センターは、5年間の研究成果を基礎に柿右衛門様式陶芸に関する総合的研究を推進して、その成果を教育研究に生かし、広く地域社会の公益に資するため、継続して活動しています。

3. 学外連携・社会貢献活動

東部地域大学間連携協定
 この協定は、福岡東部地域に位置する本学、福岡工業大学および福岡女子大学が教育・研究活動全般における交流および連携を推進し、相互の教育・研究の一層の進展と地域社会の発展に寄与することを目的として、締結されました。東部地域の3大学が連携・協力することで、地域連携、行政との連携、連携講座、共同研究および公開講座など、東部地域大学連携に関する取り組みを通して、地域社会の発展に貢献したいと考えています。
こころのウェルネスプログラム
 大学院国際文化研究科および臨床心理センターでは、こころの成長モデルであるウェルネスモデルに基づいて、心理学やカウンセリングの様々な知識やスキルを活かしながら、地域社会の子供から高齢者まで幅広い参加者が自分らしく生き生きと暮らせるお手伝いをする「こころのウェルネスプログラム」を実施しています。
地域連携活動
 地域の皆さんへの公開講座として、九州産業大学教室、香椎塾教室とカフェたちばな一日講座、小学生から社会人のための語学講座および情報講座などを実施しています。また、地域の皆さんと教職員や学生ボランティアによる夜間パトロールや清掃活動など多様な連携活動を行っています。
 各学部と地域社会および企業との本学の特色を生かした連携プロジェクトとして、「香椎まちづくりプロジェクト」、「柳川サテライト大学」、「指一本で歩き出そうproject」と「地域ブランド開発プロジェクト」など、そして、美術館の創造性教育プログラムの一つであるアートキャラバン隊によるワークショップや社会教育施設での出張講座などが行われています。

 本学は、50周年を期に次の100周年に向け、「中村産業学園中期事業計画(平成28年度~平成32年度)」に基づき、「地域社会に根ざした教育重視の総合大学」としての発展を目指して、大学改革を着実に実行していきます。そして、人材育成ビジョンを実現するため、学士課程および大学院博士課程における入学から卒業・就職までの学修・学生支援、特色ある研究活動および学外連携・社会貢献活動の一層の充実・推進に、教育職員によるFD活動と事務職員によるSD(スタッフ・ディベロップメント)活動の両輪により取り組んでまいります。ご理解とご支援のほどよろしくお願いします。

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