STUDENT MESSAGE

流通している食品の菌を調べて企業の製造・管理体制の向上や食品ロス削減などに貢献。

生命科学部 生命科学科
  • 高校生の頃から、食品に興味はあり、食品について専門的に学べる九産大を選びました。入学後、食品について学ぶ中で、食品の中でも「食品衛生」の重要性に気がつき、それを研究できる中山研究室を選びました。今世界中で取り組みが進むSDGsの目標の一つ「飢餓をゼロに」にも食品ロス削減で貢献できると考えたからです。

    私が所属している中山 素一先生の研究室には、全国の食品メーカーから品質分析の依頼があるので、学生は、実際に流通している食品に対して実験を行うことができます。私が担当しているのは、主に加熱処理ができない漬物などのチルド食品です。食品からサンプルをとり培養して、どのような菌が含まれているかどうかを調べます。

    1回に調べるサンプルは90本程度。量が多く、一つひとつデータが出るまで対応するので大変です。加熱処理をしていないので、必ず菌は存在しますが、微生物も生き物なので、育つこともあれば、育たないこともあります。どのような微生物なのか考察しながら、培地や温度、日数を変えて、うまく育つよう工夫しています。菌の中には、人間にとって有用なものもあれば、体に悪い菌もありますが、乳酸菌など一般に善玉菌と言われる菌でも、製品によっては悪者になることもあります。

  • 培養をしていると、「これだけの菌を制御している企業の技術や管理体制って素晴らしい」と企業の努力が理解できるようになりました。実験の結果は、企業にフィードバックし、問題があれば、原料や製造過程などを見直し、悪影響を与える微生物の増殖を抑えるように改善することになります。そうすれば、消費期限を伸ばせる可能性ができ、販路拡大や食品ロスの削減など大きなメリットが生まれます。

    私の実験が、企業活動などに直接につながっていると思うと、やりがいと同時に責任感を感じます。卒業研究では、現在のテーマをさらに深め、製品に還元できるものを目指しています。将来は、4年間の学びを生かせる食品関係の会社での仕事を希望しています。九産大のキャリア支援センターでは、面接指導や履歴書の添削など丁寧に指導してもらえます。こうしたサポートもしっかり活用して、希望の会社に就職できるよう頑張ります。

食品加工プラントでレトルトカレーを作るなど実践的な授業が楽しい!
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