児童・生徒のための芸術教室(小さな芸術家になろう!)

第18回WS ブックデザインをやってみよう
─ノートでつくるお気に入りの一冊─

実施日:2007.07.22 参加者:27名 (応募33名)

1、ワークショップのはじまり

曇り空に時折雨もぱらつく中、始まった「ブックデザイン」のワークショップ。
今回は、学生ボランティア30名と博物館実習生8名(以下、学生)、美術館受付ボランティア3名、計41名の強力なサポートを得て、実施しました。
まずは、受付。
美術館スタッフと学生達の名前や顔写真などが掲載された「しおり」と作り方が掲載された「ブックデザインのおはなし」が子ども達に手渡され、今日所属する班が伝えられます。
緊張した面持ちで受付へやってきた子ども達も、同じ班になった学生のリードで自己紹介をするうちに緊張がほぐれ、笑顔がこぼれていました。

2、作業部屋へLet's Go!

今回は、デザインがテーマのため、本学芸術学部デザイン学科の学生が日ごろ、実習で使用している教室(17号館6階)で制作を行いました。

受付から作業部屋へ移動する道すがら、子ども達は美術館3Fオープンスペースで彫刻作品を見たり(彫刻作品は、常時一般の方に公開しています)、デザイン学科の教室付近では、掲示板一面に貼られた様々なポス ター に注目したり、ガラス張りのエレベーターホールから外の風景を眺めたり。ちょっとした冒険です。

3、紙を選ぼう(作業風景1)

作業部屋の隣に設けた「紙の部屋」で「見返し」と「表紙」に使用する紙を選びます。
「見返し」とは、ハードカバーの書籍の表紙と中身をつなぐ厚手の紙のこと。今回は、22色の色画用紙を準備しました。
「表紙」にする紙は、巨大な色画用紙や和紙、そして包装紙や紙袋などから選びます。
指定のサイズにカットされたプラ板を定規代わりにし、えんぴつで線を引いてハサミで切ります。ハサミでケガをしないよう、学生が見守る中、子ども達はえんぴつの線に沿って丁寧に紙を切っていました。

4、中身+表紙=本(作業風景2)

作業部屋に戻り、制作開始。アイデアシート(下描き用紙)にデザインを描いたら、まずは本の中身を作ります。市販のノートの表紙をはがし、見返しを貼ると中身が完成です。
「見返し」とは、ハードカバーの書籍の表紙と中身をつなぐ厚手の紙のこと。今回は、22色の色画用紙を準備しました。
次は表紙を作ります。紙の部屋で選んできた表紙用の紙に厚紙(表紙・裏表紙・背表紙のサイズに事前に切っておきました)を所定の位置に貼り付けます。完成した中身と表紙を貼り合わせると、ハードカバーのノートが完成です。
「見返し」とは、ハードカバーの書籍の表紙と中身をつなぐ厚手の紙のこと。今回は、22色の色画用紙を準備しました。
難しいところは学生がサポートし、子ども達は夢中で作業を進めていました。

5、おなかペコペコ、お昼ごはん

約1時間作業をしたところで、午前の制作は終了し、 待ちに待ったお昼ごはん!
おしゃべりをしたり、おかずを交換したりしながら、子どもも学生もみんな笑顔でお弁当を平らげました。
おなかがいっぱいになり、学生ともうち解けた子ども達は元気いっぱい!!
こちらを見れば、教室中を駆け回って鬼ごっこ。あちらを見れば、黒板に落書き合戦。
そちらを見れば、撮影スタッフからデジカメを借りて撮影会・・・子ども達のパワーに圧倒されながらも、学生達は必死で子ども達と遊んでいました。

6、表紙の飾り付け(作業風景3)

午後からは、いよいよ表紙の飾り付けです。
「不透明のサインペン」「色えんぴつ」「毛糸」「麻ひも」「わた」「フェルト」「ビーズ」「ラメのり」「色紙」「色画用紙」「気泡シート」「ダンボール」、これらの材料を自由に使って、思い思いに表紙を飾り付けていきます。

材料の中で人気が高かったものは、「フェルト」「ビーズ」「ラメのり」。
アイデアシート (下描き用紙) を忠実に再現する子が多く、動物の体のパーツごとにフェルトをハサミで小さく切ったり、つまようじを使ってビーズを一つ一つ貼り付けたりと、その装丁職人さながらのこだわりように、学生達は舌を巻いていました。

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