児童・生徒のための芸術教室(小さな芸術家になろう!)

第15回WS Tシャツを染めよう!
☆世界にひとつ、自分だけのTシャツ☆

実施日:2006.03.19 参加者:名 (応募 名)

1、ワークショップのはじまり

今日は九産大美術館恒例のワークショップの日です!
前日から降っていた雨も止んで、朝早くからたくさんの子ども達が美術館に集合しました。
今回のワークショップでチャレンジする事は「絞り染め」。
この「絞り染め」で自分だけのオリジナルTシャツを作ります。
受付を済ませた子ども達を、ボランティアの学生やシニアの受講生達が笑顔で迎えます。
班のみんながそろったところで、美術館スタッフから気を付けて欲しい事などの簡単なお話。
ケガをしないで楽しく行うために、子ども達も学生もみんな真剣な表情で話を聞きます。
お話が終わるといよいよ作業の開始!

今回のワークショップは九州産業大学シニア・アート・アカデミアの受講生の方のボランティアデビューの日。当日を前に、3月に入ってから何日も大学に集合して、道具の準備や教室作りなどプログラム作りから行ってきました。そして、当日を迎え、子ども達に絞り染めの楽しさを伝えていました!

2、まずは、簡単「絞り染め」体験!(作業風景1)

「絞り染め」は、輪ゴムなどで布をくくり染め液に浸します。
その時、くくった所は液が染みこまないので、出来上がるとそこだけ白く模様が出来上がります。

この原理をまず子ども達に体験してもうらおうと、最初一枚のさらしで簡単「絞り染め」体験を行いました。
輪ゴムや割り箸を使って子ども達は思い思いにくくっていきます。そして液に浸す事数分…さっそく輪ゴムや割り箸をはずして模様を見てみます。初めてみる不思議な模様に子ども達の視線も釘付け!
ここで、シニアの受講生達が一つ一つ模様のタネあかし。
何を使ったらどんな模様が出来るのか、子ども達は受講生の話に興味津々で聞いているようでした。

3、デザインを考えよう(作業風景2)

簡単「絞り染め」体験も終わったところで、いよいよTシャツのデザインを考えていきます!
どんなデザインにしようか……用意された下書きの紙に向かって子ども達はみんな真剣な表情です。
そんな子ども達に、受講生や学生達は横でやさしく見守っています。
今日がボランティアデビューの受講生も、なかなかデザインが浮かんで来ない子どもには自分の作った作品を見せたり、先ほどみんなで染めたさらしを見たりと、積極的にアドバイスを行っていました。

デザインが決まったらいよいよTシャツをくくっていきます。
ここが今回の作業で一番難しいところです!
くくり方やくくる強さで模様が変わってしまうので、子ども達はどんな風にくくったら自分が考えている模様が出来るのか、真っ白なTシャツと下書きを見つめつつ悪銭苦闘!
受講生も「よりデザインに近い模様が出来るくくり方は?」と悩みながら一生懸命子ども達と一緒に制作を行っていました。

4、染め液につけよう!(作業風景3)

下書きを参考にTシャツを輪ゴムや割りばしでくくったら、いよいよ染め液の中を入れます!
今日は赤と青の2色が用意され、みんなそれぞれ好きな色にTシャツを入れていました。
いったいどんな模様が出来上がるのか?自分が思い描いたデザインに染め上がるのか?
染め液の回りに集まってじーとTシャツを見つめる子どももチラホラ…。

全員が染め液に入れたところで、午前中の作業は終了!
どんなTシャツが出来上がるのかとても楽しみです。

5、ランチタイム♪

Tシャツを染め液に入れている間は、お昼ご飯の時間となりました。

3月はいえ風が冷たく寒かったのですが、子ども達は違ったようです。
ご飯を食べたら、迷わず外へ!
大学の中に作られた小さな川を、心配する学生ボランティアやシニアの受講生を横目に平気で飛び越えたりと元気いっぱい!大学の中を何の心配もなく、思いっきり夢中で走り回る子どもと学生は、ここでしか見られない風景かもしれません。
天気が良くて良かったです。

6、染まり具合をチェック(作業風景4)

お腹もいっぱいになり、そろそろ染め液につけたTシャツが気になるころ、ワークショップ午後の部がスタート。

作業部屋に戻ったら一直線に染め液のところへ行く子ども達。さっそくTシャツの染まり具合をチェック!

たっぷり1時間染め液に浸かっていたTシャツはそれぞれの色にすっかり染まっていました。
注目は輪ゴムや割り箸でくくって作った模様です。
輪ゴムや割りばしを一つ取る度に子ども達の笑顔が増えていきました。
デザインしたとおりの模様が出来ている子どももいれば、想像以上に不思議な模様が出来上がった子どももいて、個性溢れるオリジナルTシャツが完成!
同じ物が一つもない世界でひとつ、自分だけのTシャツです!

7、乾燥&ファッションショーの準備(作業風景5)

きれいに染まったところで、Tシャツは美術館のスタッフとボランティアの学生によって乾燥機の中へ…。

Tシャツが乾くまでの間、子ども達は美術館3階オープンスペースで行うファッションショーの準備に取りかかりました。
会場に飾る飾りはもちろんですが、各班一番力が入ったのはそのファッション!
ファッションショーというだけあって、髪飾りやペンダント・ブレスレット・花束と各班趣向を凝らしてしました。もちろん全て手作りです。特に女の子はシニアの受講生や学生ボランティアに手伝ってもらいながらドレスアップに夢中のようでした!

8、ファッションショー開催

ワークショップ締めくくりは明るい光が差し込む美術館3Fオープンスペースで、絞り染めTシャツのファッションショーの開催です!

簡易の舞台が作られカメラの撮影隊が待ちかまえる中、各班趣向凝らしたファッションで登場。
もちろんメインは、出来上がったばかりの絞り染めのTシャツです。
どのTシャツもみんなきれいに染め上がっていました。一つも同じデザインがなく色も微妙に違うなど、個性溢れるTシャツが勢揃い!輪ゴムや割り箸などを上手く使い、自分だけのTシャツが完成したようです。
「どう?」
とカメラの前でポーズを取る子ども達の表情は、みんな笑顔で溢れていました。
また、小さな芸術家になろう初体験のシニア受講生の表情も、皆さん笑顔でいっぱいでした。
記念すべき「ボランティアデビューの日」となりました。

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