研究会に遅れてきたAさんが、今日も体調がすぐれないと言う。
普段からはり・灸などを利用しながら、身体と付き合っている人だ。
一方で、いつも元気なBさんは、外食が多いせいか、胃腸が重いという。

ちょうど、フォーカシングも終わり、ダベってる時間だったので、遠隔レイキを申し出る。
2人の携帯電話を身代わりにして、左手でAさんの携帯、右手にBさんの携帯を握る。

すると、Aさんが言う。 「あ、来る、何か来ますね」
「えっ、もう? ていうか、レイキ初めてでしょ?」
「でも分かりますよ。来てるから」

その後もAさんは、べらべらしゃべりながら、時折言う。
「あ、今、背中側ですね」
ちょうど、握る位置を変えたところだ。

「今、右半身ですか」
私の手なんか見てないのに、なんで分かるの。

「あーっ、強くなった」
30分経ったし、胃重のBさんは黙ってて反応が無かったので、最後の仕上げにと思い、Aさんの携帯を両手で握った瞬間だ。

「さっきから、頭から下のほうに何かが、降りて行ってたんですけどね。今、なんか下からぐーっと上がってきました。あー上がっていってます。(間)あ、頭から、抜けました!」

‥‥‥。
終了してよいタイミング、ということだろう。

「あ、すっきりしましたよ。すごいですね!」
「いや‥、っていうか、よく分かるね、そっちのほうがすごいよ。」

直接触れられてのレイキなら、温かさなど、はっきりと分かるが、
遠隔レイキは、微々たる感覚だ。
受け取る側が安静にしていないと、届いているか分かりにくいし、
たとえ安静にしていても、レイキが初めての人には、なかなか、分かるものではない。

しかも、片手の遠隔レイキだ。
べらべらしゃべりながら、身体のどの部位に当てられているか、
正確に言い当てるなんて。
尋常な能力ではない。

Aさんのもともとの素質と、そして、
患いごとの多い身体に地道に向き合う中で身に付いた、 感知能力は、
宝物というべきだろう。


翌月の研究会に、またAさんが来ていた。
「あれ、いいですね。教えてくださいよ。」

出た。

「皆さんも、習うでしょう?」
Bさんがうなづいている。
実は、Bさんからはその日のうちに、
「最中は眠かったけど、あとで楽になりました。いいかも!」とメールが来ていたのだ。

「南区の先生を紹介するよ。」
「森川さんが習ったところまで習うと、いくらしますか」
「サードまで、私が習った場所で一括で習ったら8万やね。」
「森川さんは教えられないんですか。」
「ティーチャーっていうレベル、取ってないからね。」
「ティーチャーっていくらするんですか」
「8万。」

すると、Aさんは少し考えてから、言った。
「8万でしょ。ここに(森川以外に)4人いるでしょ。4人で8万円を出すとちょうどいいじゃないですか。」
「は?」
「その8万で森川さんがティーチャーの資格を取って来る。 で、私たちが森川さんから習う。」

‥‥。
普通に習ったら8万円かかるところを、 森川から習って、
2万円で済ませ、6万円を浮かせようという‥‥。

なんてちゃっかりした人なんだ。

「そんなこと言ったって‥、ティーチャーは、『一定の要件を満たした人に習得を認めます』って書いてあるんよ。私は、敏感じゃないしね。」
「私たちを練習台にしたらいいじゃないですか。ね。いいでしょ」
皆がうなづいている。 もとより、なんでも首をつっこんで試してみる習性の人たちだ。

でも、と、言いかける私の眼に、皆の顔が入る。

Aさん。
なんでも直観で判断できるBさん。
職業柄、身体のケアに詳しいCさん。
レイキを習わなくたって癒しの手を持ってそうな、Dさん。

‥‥‥。
そうか。
この人たちは、私に習ったとしても、きっと、 レイキがうまく使えるようになるだろう。

私は、パイプ。
この人たちがレイキに出会ってレイキをまとっていくための、通過点、
レイキへの道、だ。


2009年12月。
久留米市にある、「スピリチュアルヒーリング・フォレスト」を訪れた。

なぜ、今まで習ってきた南区の先生とは、違うところで、ティーチャーズデグリーを受けることになったかというと、
南区の先生にお伺いのメールを出したが、半年待ってもお返事が無かったからだ。

こちらのメールが届かなかったのか。
あるいは、私は基準に達していないということを、無言のメッセージとして
先生はお伝えになったのか。

後者の可能性も捨てきれないため、おいそれとメールを再送できないでいたところ、
4人のメンバーのうち少なくとも1人は、彼女にとって既知にあたる、久留米市の先生に、
森川が習うことになるのではないかと、予知していることが分かった。

私は、彼女たちのための、レイキへの道なのだから、彼女たちのイメージは大切だ。
それに、私は今まで何の分野についても、大事だと思うことは、複数の先生に習うことにしていたのだから、そうするほうが自然なのかもしれない。

ということで、「フォレスト」にたどりついた。
緑が茂る、和風の一軒家。
そして。

門柱には、1匹の猫♪



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