COURCE of Biorobotics

基礎工学/先進工学コース

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・バイオロボティクス学科では「バイオロボティクス基盤工学コース」と「バイオロボティクス先進工学コース」の2つのコースを設けています(以下、それぞれ「基盤工学コース」、「先進工学コース」と記載)。後者の「先進工学コース」では、日本技術者教育認定機構(JABEE)による認定を目指した教育プログラムを実施しています。対象は平成17年度以降の入学生です。

JABEEとは?

  • JABEEは、大学等の高等教育機関が行う技術者育成の専門教育プログラムを認定・審査する非政府団体です。産学会と連携して統一的基準にもとづいた専門教育プログラムの認定を行うことで、わが国の技術者教育の国際的な同等性を確保するとともに、技術者教育の振興を図り、国際的に通用する技術者の育成を通じて社会と産業の発展に寄与することを目指しています。
  • 大学の工学部での教育を例にとると、JABEEは教育の量を保証することはもちろんのこと、教育の質の向上と継続的な改善を行うシステムがそれぞれの教育プログラムに備わっていることを要求しています。

基盤工学コース/先進工学コースへの登録

  • 2年後期にコースの希望調査を行い、3年前期からそれぞれのコースに登録されます。 登録方法の詳細は先進工学コース履修の手引き に記載されています。
  • いずれのコースに登録されても、授業や3年後期以降の研究室配属になんの違いもありません。ただ、「先進工学コース」では、エンジニアを目指している学生としてぜひとも身につけておいて欲しい講義内容を必修科目として履修してもらいます。また3,4年生の間に専門的な工学教育に集中してもらえるように、1、2年生の間に揃えておかなければならない単位数が「基盤工学コース」よりも多くなっています。
  • 履修要領に沿ってそのことをご説明しますと、「先進工学コース」に登録するには、2年次の終了時までに次の要件を満たしていなければなりません。
    • 1、2年次に配当される「専門必修科目」並びに情報端末管理演習及び技術者倫理のうち、48単位を修得しているこ
    • 「基礎教育科目」を12単位以上修得していること
    • 「外国語科目(英語)」を6単位以上修得していること
  • また「先進工学コース」に登録した学生は、次の要件を満たさなければ、4年次の卒業研究を履修することができません。
    • 履修規程第2条に定められた卒業に必要な124単位のうち、卒業研究以外の必修科目すべての単位と「外国語科目(英語)」8単位を修得していること
    • 情報端末管理演習、技術者倫理、確率統計、生体流体工学及び機械技術者英語の単位を修得していること

コースの変更

  • 年度初めの所定の期日までに願い出れば、「先進工学コース」から「基盤工学コース」への登録の変更ができます。登録方法の詳細は先進工学コース履修の手引き に記載されています。ただし、一旦「先進工学コース」から「基盤工学コース」へ変更した学生は、「先進工学コース」に再登録することはできません。

「先進工学コース」設置の目的と学習教育到達目標

  • バイオロボティクス学科が「先進工学コース」を設置した目的は、自立した工学技術者を目指している学生に対して、以下のようになってもらうための教育を行うことにあります。記した3項目は、社会のニーズや本学科の使命・目的に沿う技術者像です。
    • A.地球的視点から思考し、社会に対する責任感と倫理観を有する技術者
    • B.バイオロボティクス学をベースとし、創造性あふれる開発能力を身につけた技術者
    • C.課題に対して企画し解決する能力を有し、グローバルな活動が出来る技術者
  • このような技術者を目指すために、卒業までに理解・修得して欲しい事柄を具体的な12項目の学習・教育到達目標(A1~A2,B1~B6,C1~C4)として定めました。

A.地球的視点から思考し,社会に対する責任感と倫理観を有する技術者
(A1) 幅広い学問的知識を習得し,地球的視点から思考できる素養を身につける
(A2) 技術者としての社会に対する責任と倫理観を身につける(技術者倫理)

B.バイオロボティクス学をベースとし,創造性あふれる開発能力を身につけた技術者
(B1) 実務的な情報処理能力を身につける(情報系)
(B2) 数学および自然科学の基礎知識とその応用方法を身につける(数学,自然科学系)
(B3) バイオマテリアル系,バイオメカニクス系の各分野の基礎知識とその応用方法を身につける
(B4) バイオデザイン系科目を通して,機械設計法・製図法に関する基礎知識と創造的開発手法を身につけるとともに,他者と協働して作業を行う能力を習得する
(B5) ロボティクス系科目を通して,機械加工法,計算機による計測・制御法に関する基礎知識とその応用方法を身につける
(B6) インフォマティクス系科目を通して,計算機利用の基礎知識とその応用方法を身につける

C.課題に対して企画し解決する能力を有し,グローバルな活動が出来る技術者
(C1) 実験・実習科目を通して,実験計画の立案・遂行,実験結果の解析と工学的な考察を行う能力を身につける
(C2) 日本語による簡潔な文章表現能力,口頭発表能力,討議力を身につけるとともに,外国語,特に英語によって異なる国の人と仕事を行える基礎的能力を習得する(卒業研究,外国語科目)
(C3) 自主的に学習し,それを継続できる生涯学習能力を身につける(卒業研究)
(C4) バイオロボティクス学の専門知識を総動員し,与えられた制約の下で,社会に役立つ研究を計画・遂行する能力を身につける(卒業研究)

  • どの授業科目でどの学習・教育到達目標を達成することができるのかは、授業の流れを参照してください。学習・教育到達目標は履修ガイドのシラバスにも明記されています。これらを意識しながら授業に臨んで欲しいと思っています。
  • 2つのコースが設置されてはいますが、これはそれぞれのコースを区別して授業を実施するという意味ではありません。いずれのコースに属する学生も同じ授業を履修し、卒業単位数124単位以上、卒業までの学習時間1800時間以上が保証されています。ただ、「先進工学コース」では授業科目の履修によって12項目の学習・教育到達目標を達成できたのかどうか、より厳密な成績評価や点検が行われることになります。
  • 本学科の教育プログラムで育成を目指している技術者と、学生のみなさんが目指している技術者像とが一致するならば、「先進工学コース」を選択して主体的に学習を行い,それぞれの夢を実現して欲しいと願っています。もちろん、「基盤工学コース」を選択する学生についても、シラバスに記載された学習・教育目標を読み、積極的に学習する姿勢が求められていることに変わりはありません。

「先進工学コース」のJABEE認定について

  • 「先進工学コース」で実施されている工学教育について、平成20年度、日本技術者教育認定機構(JABEE)から審査を受け、工学教育として一定の水準を満たしていると認定されました。また、継続的な点検を受けるため平成23年度に中間審査を,平成26年度に認定継続審査を受審し,認定を受けています。「先進工学コース」の卒業生は国家資格である技術士の一次試験が免除され、指定の登録を行うことで技術士補の資格が与えられます。
  • 日本の産業界はまだJABEEについての認識が高くありませんが、認定プログラム修了生は社会的な要求水準を満たした技術者教育を受けた者として、ワシントン協定によって国際的に認められます。国内での認識もやがて高まり、認定プログラム修了生が社会へ出た後に有利な評価を受ける機会が増すだろうと考えられています。

注記

  • 2008年度より、「総合科学科目」は「基礎教育科目」へ名称変更されました。
  • 2008年度より、「バイオロボティクス学科基盤工学コース」は「バイオロボティクス基盤工学コース」へ、「バイオロボティクス学科先進工学コース」は「バイオロボティクス先進工学コース」へ、それぞれ名称変更されました。これは、JABEEへの認定申請を控えて工学部内の他学科のコース名称との整合性を持たせるための措置であり、コースの内容や教育プログラムに変更はありません。