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地域の魚と水産業について

地域共創学部 地域づくり学科
学びのキーワード
  • 水産業
  • 漁業
  • 地域振興
  • 漁村
  • 高齢化
  • マグロ

講義ポイント①

私たちに身近な産業

豊洲市場の初競りは毎年、大きなニュースになっています。2019年1月5日に青森県大間産クロマグロが3億3,360万円で落札されたことは皆様も記憶に新しいことと思います。このように魚の話題は私たちの大きな関心ごとにもなっています。何より、日々の食生活にも関わっていることから、魚や水産業は私たちにとって非常に身近な存在です。
日本は四面を海に囲まれており、古くから水産業が営まれてきました。排他的経済水域の面積は世界第6位であり、世界有数の海洋国です。また、南北に長い島国のため、北の海は冷たく、南の海は暖かいことから、多種多様な水産物が水揚げされています。

講義ポイント②

水産資源の特徴

このように水産業は日本にとって重要な産業の1つですが、どのような産業でしょうか?一言でいえば、水産業は水産資源を取り扱う産業です。水産資源は魚に代表される水生生物のことです。魚は成長し、卵を産んで数が増えていきます、具体的に言えば、親が卵を産み、その卵が育ち、また親となって卵を産むというサイクルにより再生産が行われています。この再生産という点が水産資源の最大の特徴です。再生産により、適切な管理の下では永続的に利用が可能です。福岡県糸島市ではマダイが有名ですが、平安時代の文献にも記述があるそうです。このように古くから持続的に水産資源が利用されています。しかし、獲りすぎてしまえば、資源が枯渇してしまうことも起こり得ます。そのため、水産資源の管理が重要です。

講義ポイント③

水産業の現状

水産業の現状についてです。日本の漁業生産量は1984年をピークに減少傾向にあります。水産資源の減少や魚価(魚の値段)の伸び悩みにより、漁業経営は厳しくなっています。漁業者数も減少傾向にあり、高齢化も進んでいます。現在、4割近くが65歳以上です。そのため、漁村の高齢化率も高くなっています。
また、消費者側においては1人当たりの魚介類の消費量が減少しており、いわゆる「魚離れ」という現象が起きています。このように水産業を取り巻く現状は大変厳しい状況にあります。このような中で、今後、どのように打開していくのかを考えていかなければなりません。

岡田希世子の写真

地域共創学部 地域づくり学科

行平 真也 先生
専門:海を活かしたまちづくり
  • 講義内容がめざすSDGs