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アン・ワイザー・コーネル来日ワークショップ福岡2011年2-(3)



2日目 『内なる葛藤の中に生き生きとしたエネルギーを見出す』  #2 アクションブロック 

フォーカシングをする前に、まずはテーマを見つけようということで、
4人組になって、1人の話を3人が聴き、お互いにテーマを見つける手伝いをする。  
4人で、輪になって話す。  
B村氏、C盛氏、D田氏(仮名)。  

ところが、聴いていて腹が立ってきた。  
詳細は分からないが、彼らはどうやら、ほとんど仕上がっている研究等を、何年も棚上げにしているようなのだ。  
これら気鋭たちが、自信のなさとかそういう、はたから見ると実質に全くそぐわない理由で、
天賦の才能の発揮を、かくも寸止めにするとは何事か。  
(まあ、この年になって論文が落とされても恥とも思わず、「鉄砲数打ちゃ当たる」精神の私も、決して褒められたものではないが…。)  

私は言った。  
「こんなの聴いてて黙ってはおれませんね。あなたとあなたでやったらいいでしょ。なんなら私が組みましょうか。」  

アンさんが<テーマについてまだ見つかっていない、苦労している人はいらっしゃいますか。>
とおっしゃるので、聴いてみた。  

「私はこの人たちの話を聞いてて、口出しを、やめないといけないと思うのに、やめられない。そういう感じの問題は、これに入りますか。」  

私の日常には、やりたいけどやってないというようなものはあまり無い。  
どちらかというと、衝動的に「やりすぎている」ことばっかりだ。  
昔は、真逆の性格だったのに…。  

アンさんはおっしゃる。  
<そこまでやりたくないけどやってしまっているってことですよね。
逆のケースだと思いますけど、それをテーマにしていただいていいと思います。
どんなプロセスが起こるか非常に興味があります。>  

私森川が言っているのはディフェンダーがやり過ぎる(中毒の)プロセスであって、
今回のテーマ(ディフェンダーが何かをやりたがらない)とは違うけど、
教示を少し変えればできるので、やれるでしょう、という意味のようだった。


ディフェンダーの言い分を聴いていくフォーカシングは、以下の手順である。
1. ゆっくり時間をとって、あなたのからだに注意を向けましょう
2. 次に、内側のほうに注意を向けて、からだの内側の部分に気づきましょう
3. それをやりたい、もしくは、やるべきだと思っているのにやれていないことを思い出して下さい
4. ゆっくりと時間をとって、そのことをやりたくないと感じている部分を自分の内側に招き入れてみましょう
5. それが自分のからだでどのように感じられるか、注意を向けてみましょう
6. それがどんな感じなのか、描写してみてもいいかもしれません
7. あなたの中のその部分に、優しく「こんにちは」と声をかけてみるのもよいでしょう
8. それが今あなたからどんな関わりを求めているのか感じてみましょう
9. それと一緒にただそこに居ることがOKかどうか、感じてみましょう
10. 少し時間をとって、それがどんな気持ちでいるのか感じてみましょう
11. もしかしたら、それが、何かからあなたを守ろうとしているのかも知れません
12. それに対して、「ちゃんと聞えているよ」と伝えてあげましょう
13. それはあなたに起こって欲しくないことをイメージや記憶で見せようとしているかも知れません
(*13番はトラウマ記憶に関する質問。ピンとこない場合はスルーしてOK)
14. それに対して、「守ってくれてありがとう」と伝えてみましょう
15. まもなく終わっても大丈夫かどうか感じてみましょう。セッションが終わった後でも、それがあなたにどんなふうに一緒にいて欲しいかを知らせてくれるよう誘いかけましょう
16. あなたのからだとからだが体験したプロセスに感謝してもいいかどうかみてみましょう

<今からペアでセッションをやっていきますけど、インストラクションはフォーカサーが読んでくださいと知らせて、リスナーが読みます。リスナーも適当に伝え返しをしてあげてください。
1人のフォーカサーにつき17分程度です。1回鐘を鳴らしたら残りあと2分です。
鐘が1回なったら終わりの、15番のインストにいってください。
2回鳴ったらフォーカシングが終わる合図です。必要があればメモを取るなり、お話をするなりして、
3つ鳴ったら役割交代です。>



アン・ワイザー・コーネル来日ワークショップ福岡2011年 2−(4)に続く