実家がケーキ屋で、幼少の頃から「手で何かをつくる仕事がしたい」と思っていました。コロナ禍でキャンパスの見学はできませんでしたが、オンラインで教授と話せる機会を設けてもらい、「自分がやりたいことが追求できる」と感じて入学を決めました。先輩たちからアドバイスをもらい3年次から始めたのが「クレイモデリング」です。それまでは自動車に詳しくなかったのですが、制作を進めるうちに自動車造形の魅力にはまり、気づけば週6日制作に打ち込むこともありました。自動車メーカーのインターンには4社参加させてもらいました。全国から高いレベルの猛者が集まる中で、くじけそうになる瞬間もありましたが、先生や仲間のサポートに支えられて、メンタルを保ちながら乗り越えました。入学時は、自動車メーカーへ就職する未来は全く想像していませんでしたが、大学は何かを見つける第一歩。自分からチャレンジしてみることで、次につながる道がきっと開けるはずです。
先生や仲間のサポートで乗り切ったインターン
- 日産自動車株式会社松本 萌花
八代白百合学園高等学校出身 佐藤昭則研究室
街に新カルチャーを生み出す仕事がしたい
- 株式会社 西鉄エージェンシー久保 絢菜
福岡県立柏陵高等学校出身 岩田・井上・永嶋合同ゼミ
メディカルIDの認知度向上を目的とした広告制作や広報活動がテーマの卒論制作、学園祭の模擬店出店プロジェクトへの参加など、創造力を自由に発揮できる九芸で、自己表現や思考の幅を広げた4年間でした。その集大成として迎えたのが、何度も壁にぶつかり挑戦の連続だった就職活動です。週3回ペースでキャリア支援センターに通い、エントリーシートの添削から模擬面接の練習など細かく指導していただき、その結果、希望していた広告代理店から内定をいただくことができました。センターの方々のサポートなしでは、就職活動を乗り越えられなかったと感謝しています。社会人になったら、福岡の街づくりに関わりたい。たとえば街全体をライブ会場に変えてしまう音楽イベントの開催や街の空間の活性化などです。地元の若いクリエーターとも協力して、街に新しい文化を生み出し、発信し、それらを通して福岡をより魅力ある都市に成長させられたら最高です。
目標はオリンピックを撮るフォトグラファー
- 株式会社 報知新聞社渡辺 朋美
沼津市立沼津高等学校出身 百瀬研究室
写真の道に進むと決めて、写真が学べる大学を全国で探しました。専門学校ではなく大学を選んだのは、将来就職したい企業の入社条件を調べた時、四大卒の条件が多かったからです。当時からスポーツフォトグラファーを夢見ていたので、部活動が盛んな総合大学の九芸に入学。サッカー部に帯同して撮影をしたり、世界水泳福岡大会の撮影ボランティアをしたり、ハービー・山口先生の授業を受けたり、かなり充実した4年間を過ごせました。卒業制作では「群青」というタイトルでサッカー選手の心情を可視化した作品を制作。そして並行して取り組んだ就職活動の結果、スポーツフォトグラファーに近づける新聞社に内定をいただきました。最初は奇跡だと思いましたが、きっと九芸で学んだ日々が実ったのではないかと思います。目標は世界大会を取材すること。いつか選手の練習時からオリンピックでメダルを獲るまでを撮影し、多くの人々に選手の活躍を伝えていきたいです。
美術分野での就職の不安をサポートする体制が充実
- 福岡県公立中学校美術教員(美術教諭)市丸 由真
佐賀県立伊万里高等学校出身 檀研究室
もともとは日本画に興味を持っていましたが、自分の世界を広げるため、デジタル分野を学べるメディア芸術専攻を選びました。先生方はそれぞれの分野で高い専門性をお持ちで、特に研究室の檀先生からは専門である漫画について多く学びました。卒業制作では、学生が苦難や困難を乗り越える物語を描いた漫画を制作しました。授業の他には、教員採用試験を目指す学内グループ「教師塾」に参加していました。芸術学部以外の他学科の学生が中心ですが、同じ教師を目指す仲間とゼロから勉強し、お互いに助け合いました。特に2次試験の面接に向けて行ったグループワークは、大きな手応えとなりました。九芸は、幅広い分野を学ぶことで、自分の興味のある分野や職種を見つけることができる場です。美術の分野に進みたいけれど、就職について不安を感じている人にとっても、手厚いサポートがあります。これからは、私自身が生徒に寄り添える先生を目指して頑張りたいと思います。
パルクール×映像。「好き」を深める学びが就活の力に
- 空気株式会社下村 優太
福岡県立香住丘高等学校出身 佐藤慈研究室
映像に興味を持ち始めたきっかけは、競技として取り組んでいるパルクールの動画撮影でした。競技の道に進むか、進学かと悩んだのですが、パルクールにも役立つ映像制作を学びたいと思い九芸を選びました。高校時代は独学で撮影していましたが、九芸で演習や学びを深めたことで右肩上がりに成長でき、「勉強することの大切さ」を改めて実感しました。中でも夢中になったのが「3DCG」です。卒業制作のテーマは「パルクールパフォーマンスにおけるリアルタイム映像投影の効果」。競技の魅力をCGでさらに引き出し広めたいと思っています。就活は、福岡を拠点とした映像業界に絞っていたので、エントリーできる企業数も少なく、苦戦してストレスもありました。しかし、気になっていた会社の情報にアンテナを張ってインターンシップのチャンスをゲット。誠心誠意に取り組んだことで採用に繋がりました。これからも仕事を楽しんで、面白い作品を作り続けたいです。
“芸術は孤独な制作”の概念が変わった4年間
- 株式会社スペース伊禮 遥
沖縄県立那覇国際高等学校出身 安齋研究室
入学のタイミングがコロナ禍だったため、初めはオンライン授業からのスタートでした。そんな状況の中でも、先生方が学生主体のプロジェクトを企画してくださり、おかげで同期や後輩とのつながりが広がりました。もともと「芸術は個人で孤独に制作するもの」と考えていましたが、その思いが良い意味で覆されました。卒業制作では、「女性の生理における問題を考え直す新しい空間の提供」をテーマに取り組みました。この企画では、大学内のダイバーシティ推進室の皆さんにも協力いただき、実施実験として「生理のスラングだけを使ったパズルゲーム」を制作し、KSU VISION DAY 2024で発表させていただきました。就活は、大学3年から説明会やインターンシップに数多く参加。2年次からプロジェクトでお世話になった企業に、早々に内定をいただくことができました。いつかは、再開発で盛り上がる沖縄で、店舗デザインの設計や施工に携わり、地元をさらに活気づけたいです。
未来的な車のデジタルキャビンをデザイン
- アルプスアルパイン株式会社古波 凛
沖縄県立那覇高等学校出身 清水研究室
将来、プロダクトデザイナーになる夢をもっていたので、プロダクトデザインを専門的に学べる九芸を目指しました。就活中、数々のインターンを経験した後に志望したのは、車の内部に搭載されるモジュールやシステム製品を中心に、家電やゲームのセンサーなども開発・製造する就職先の企業でした。入社後は車内空間であるキャビン全体およびカーオーディオやスピーカーのデザインに携わるのが目標。今後、車は自動運転化やEV化が普及され、どんどん進化していきます。そうすると人々は車内で運転だけをするのではなく、リラックスしたり、映像鑑賞をしたりするようになるはず。そんな未来のニーズをつかみ、人々が感動するようなこれまでにないデジタルキャビンをデザインしてみたいです。ちなみに九芸は文武両道の大学であるのも魅力です。自分もハンドボール部に所属していました。芸術やデザインが好き。でもスポーツも好きという人にもおすすめしたいです。
留学を経験して、海外での活動も視野に
- 九州産業大学大学院芸術研究科造形表現専攻博士前期課程平田 奈桜
福岡県立大川樟風高等学校出身 渡抜研究室
大学3年次からリンゴをモチーフとし、材質転換やストーリー性をテーマに作品を描いています。リンゴには知恵・禁断・美・愛などさまざまな意味があり、多くの物語に登場する果物です。4年次の卒業制作では、英語の「apple」という単語が西暦450年〜1100年において「すべての果物」を指していたという説があることを知り、さまざまな果実で形づくられたリンゴを描きました。大学4年次には派遣留学生として約3カ月、フランスのボルドー美術学校に留学。その時に必要となったフランス語や韓国語を大学内の他学部のカリキュラムで学べる環境も、総合大学の九芸ならではだと思います。留学ではやりたいことへ、とにかく本気で真剣に取り組む外国人学生たちに刺激をもらいました。中高の美術科教員、学芸員の資格を取得予定ですが、海外で活動したい気持ちも生まれてきています。大学院2年間でもまた自分の表現したいものを追究して、作品を描いていきたいと思います。
レベルの高い環境がスキルを高めてくれる
- ㈱博報堂プロダクツ菅原 颯志朗
福岡県立小倉商業高等学校出身 百瀬研究室
夢は、世界一のファッション・フォトグラファー。それを目指して、九芸では写真のいろはを一から学んでいます。同期には、個性や感性の感度が高い人が多い。設備も最新のものが揃っている。レベルの高い環境に身を置いたことは、自分自身のスキルアップにつながりました。自分にしか撮れない写真表現は何なのか。創作意欲は尽きることはありません。もともとファッションが好きなのでファッション系の写真を撮ることが多いです。最近では、写真の背景に自然の色を取り込むような挑戦もしています。卒制では、「生と死」をテーマにしました。大きなテーマだけに、壁に当たることもありましたが、これまでの殻を破る作品を制作することができました。そこに辿りつけたのも、いつも寄り添って、何事にも柔軟に対応してくれる先生方の支えがあったからこそだと思っています。これからも、日本を盛り上げられるような広告写真を撮っていきたいです。
心地よさで人を笑顔にする店舗デザインを
- ㈱スペース江島 千晴
福岡県立香住丘高等学校出身 安齋研究室
「心地いい空間づくりで人を笑顔にできたら」と考えていた私。建築物を設計するだけでなく、空間に対する意図や想いを乗せた建築デザインを学べる学科があるとオープンキャンパスで知り、空間演出デザイン専攻を志望しました。入学してみると周囲はデザインに対して熱心な人ばかり。友人と何度もコンペに参加して夜遅くまで作業を頑張るなど、意識を高く持って走り続けてきました。就職活動では落ち込むこともありましたが、それを逆にバネにして、最終的に第一希望の企業から内定をいただけました。内定先は店舗デザイン専門の企業です。クライアントに伴走しながら1対1でデザイン提案を行うスタイルもきっとやりがいが感じられると思います。就職後は店舗に訪れた人を分け隔てなく心地よくする空間づくりが目標。心地よさには理由があることを学ぶために取得した色彩検定や照明士の資格も活かしながら、たくさんの「心地いい」を提供したいと思います。
地道な作品制作が就活での強みに
- 西日本映像㈱宇野 はな
福岡県立筑紫中央高等学校出身 佐野研究室
子どもの頃、雑誌の編集者やテレビ局のディレクターなど、ぼんやりメディアに関わる仕事に興味を持っていました。そこで「生み出す仕事に関わりたい」と、九芸を選びました。入学当初はコロナ自粛の真っ只中。映像のソフトも使ったことないゼロからのスタートで、オンライン中心の授業に戸惑うこともありましたが、互いに高め合える友人ができたこともあり、楽しく制作に取り組むことができました。卒業制作では、地球温暖化が生態系に与える影響を、自分の好きな深海生物を描いて作品にしました。この作品への高評価も、内定確定につながったのではと思っています。いわゆる特別な「ガクチカ」はしてこなかったのですが、日々の制作に真剣に向き合うことも決して無駄ではなかったと実感できました。社会人になってからは、多くの人の気持ちを惹きつけながら、自分にしかない視点や技術を活かした仕事をしていきたいと考えています。
子どもたちが未来に希望を持てるように
- 福岡県中学美術教員(美術教諭)宮下 果奈
熊九州産業大学付属九州産業高等学校出身 西川研究室
教員を目指す学生は3年次までにほぼ全ての単位を取り終える必要があり、大学生=自由というイメージとはかけ離れた4年間でした。でも朝から晩まで大学にいるのならば、「気になる科目をどんどん履修してみよう!」と考え方をチェンジ。特に哲学の学びは面白かったですし、気づきもたくさんありました。このように充実した大学生活を送れたためか、教員採用1次試験では九芸から推薦をいただけることに。8月の2次試験対策にたっぷりと時間を使えたので余裕を持って臨み、合格することができました。中学校の美術教員を目指したのは、中学校が多様な環境で暮らす子どもたちが一同に集まる最後の場所だから。思春期真っ只中の彼らが少しずつ視野を広げ、未来に希望を持てる大人になれるよう、私自身が楽しく学び続ける大人の姿を見せたいです。また授業ではそれぞれがつくった作品を前に感想を述べ合いながらコミュニケーションを取る時間を大切にしていきたいです。
沢山の出会いが、数知れない影響と成長をくれる
- ㈱本田技術研究所 HONDA R&D牟田 有希
筑陽学園高等学校出身 青木研究室
もともと、あらゆる技法の表現に興味を持っていました。なかでも好きだったのがイラストと立体造形。この分野をもっと理解したいと九芸に進みました。沢山の出会いの中でも、人生を左右する大きな影響を受けたのが、先輩にアドバイスを受けて3年次に参加した自動車会社主催のインターンシップです。それから自動車のデザインとモデリングの知識を独学で修得。自動車メーカーからのインターンシップやワークショップに呼んでもらえるようになりました。およそ1ヶ月一人で関東に滞在しての活動は、最初は不安もありました。しかし、全国から集まった仲間と励ましあったり、ライバルとして競い合ったりできたのはいい経験になりました。実習後に、そのまま内定も頂け就活もスムーズでした。九芸には「やってみたい!」と思ったことが、すぐにできる環境があります。そして、それを支えてくれる先生や先輩、さらに共に歩む仲間たちが刺激をくれる場です。
“自分のやれること”を見極められた4年間
- ㈱アド・パスカル上畠 茉優子
福岡県立博多青松高等学校出身 田研究室
中学・高校時代の恩師が、九芸卒業生というご縁もあり本学に進学しました。入学して驚いたのは、講義内容の幅広さです。学科・専攻が細分化しているのですが、一方で、専攻の枠だけに留まらずにいろんな勉強ができる環境があります。例えば、版画などの授業は、專門のプレス機などがないとなかなか製作できません。将来に直結する授業ではないものの、いろんな授業を履修できて、他ではできないような経験を積むことができました。入学当初は「自分のやりたいこと」を主軸にしていましたが、先生たちに客観的な評価を頂く中で、だんだんと「自分のやれること」を見極めることができました。プロと言われる方々の「見抜く力」というのはやはり本物だなと感じています。就活では、キャリア支援センターの方々をはじめ、いろんな方にお世話になりました。これからは自分自身が、何かの役に立ったり、誰かの役に立つような仕事ができればと思っています。
社会の問題・課題を意識したデザインが学べる
- ㈱博報堂プロダクツ掘田 七海
クラーク記念国際高等学校出身 井上[貢]・岩田・永嶋研究室
高校生の時にWEBデザイナーの方と出会い、それをきっかけにWEBデザインに興味を持ちました。專門学校への進学も考えましたが、「社会を意識した学びを得たい」と大学を選択。その思い通りにソーシャルデザイン学科では、「地域や社会の問題をデザインで解決する」というデザイン思考を学ぶことができました。ゼミの中では、クライアントから依頼を受けたプロジェクトも進行しています。クライアントの声を聞き、問題にチームで向き合うなど、体系的なデザインを学ぶことで自然と視野も広がりました。また、いろんな学科の友人たちとの触れ合いも九芸の魅力。新たな気づきが得られました。ポートフォリオの制作は、学生生活を振り返る良い機会。就活では会社選びに妥協せず、自分のやりたいことにマッチする会社に出会えました。デザインの幅を広げるためにも、もっともっと経験を積みたい。そして、多くの人の心を動かせるようなデザインを手掛けていきたいです。
デザインのその先の大事さを学んだ産学官連携
- 九州大学大学院芸術工学府 芸術工学専攻 ストラテジックデザインコース印南 寛多朗
平塚学園高等学校 青木研究室
高校までは、芸術やデザインと全く無縁の人生でした。しかし、九芸に入学してデザインを学んだことで、新しい価値観やデザイン思考を学び、物事の捉え方も大きく変わりました。スタートこそ同級生との差を感じましたが、充実した設備の中で学んだお陰で早く吸収できました。デジタル技術を学ぶのも楽しいのですが、手を動かすアナログの作業にもやり甲斐を感じています。また、産学官連携プロジェクトも盛んに行われています。自分は大川家具のプロジェクトや、テクノアートプロジェクトなどに参加しました。企業とのプロジェクトでは、デザインするだけじゃなく、その後のつながりも大事。つくるだけじゃないスキルを学ぶことができました。卒業制作では、現代の和紙照明のデザインを制作しました。その過程でプロダクトデザインの世界をもっと深めたいと思い、大学院への進学を決心。和紙照明のもたらす癒し効果を、数値などで学術的に考察していきたいと思っています。
幅広く学ぶことで、自分に最適なスキルが見えてくる
- ㈱オー・エル・エム小山 彩希
熊本市立必由館高等学校出身 檀研究室
やりたいことや興味のある事が多すぎて、将来の夢がはっきりと決まらない!だからこそ、4年間の間でしっかり迷って考えたいと思い、さまざまな学びを体験できるメディア芸術を専攻しました。就職では、いろいろ迷った末にアニメーションに携わる道を選びました。それも、自分が実際にアニメーションの絵を描くというよりは、現場と企画をつなぐような制作進行を目指しています。そんなポジションが「自分に最適では!」と思えたのもメディア芸術でいろいろ学べたからこそです。実は、子どもの時にアニメが好きになったきっかけになった作品をつくった会社が、今の就職先なのも運命を感じています。就職活動にあたっては、キャリア支援の方にもいろいろ相談にのってもらいました。そのお陰で決められた期限の中でも精一杯動くことができました。九芸は将来の夢は未だぼんやりしているけれど、幅広く学んでしっかり考えたいという人に最適な学校だと思います。
たくさんのインプットが一歩抜き出るアウトプットへ繋がる
- ㈱スタジオエビス安部 捺美
大分県立芸術緑丘高等学校出身 百瀬研究室
美術系の高校に在学しているとき、趣味で撮っていた写真にだんだんと魅力を感じ、「これを仕事にしたい!」と九芸へ進学しました。4年間の学生生活では、とにかくインプットとアウトプットを繰り返しました。例えば、総合大学である利点を活かしていろんな分野の授業に参加してみたり、学内外問わず展示によく足を運んだり。まずは見ること、そして作家と話すことで、作品にしてアウトプットしたい気持ちが膨らみました。やりたいことがはっきりしていたし、まわりから一歩抜けておきたい思いもあったので、1年の頃から東京で個展をするなど発信して作品をブラッシュアップしてきました。そうした活動のお陰か、就職活動もESを送ってスムーズに決まりました。ただ、これからプロの現場でのアシスタント生活は、修行の数年になると覚悟はしています。一方で常にトレンドに触れることができる現場。チャンスは転がっていると思うのでアンテナを張り続けていたいです。
デッサンも平面構成もすべての学びが映像制作に繋がる
- 西日本映像㈱大賀 ひかる
九州産業大学付属九州高等学校出身 佐野研究室
将来は、映像に関わる仕事をしたい!そのために映像をベースにいろいろな芸術が学べる九芸へ進学。入学当初は、機材管理室の機材の多さやスタジオの充実ぶりを目の当たりにして、その迫力に圧倒されました。同時に、デッサンや塑像、平面構成などいろんな授業を受講できたのも印象的でした。一見、映像と関連性が薄そうな授業ですが、実は立体物の影のつくり方の参考になったり、色の選び方の参考になったり、すべてが地続き。映像はすべての芸術が詰まったコンテンツです。学生時代は作品づくりが主でしたが、サークルやプロジェクト活動では、別の学部の人と関わることもでき、普段足を踏み入れることのない分野のことも知れました。就活のエントリーシートでは、癖のあることを一つ仕込ませました。印象を残せたり、面接の話のネタにもなったりしたと思います。これからテレビの世界に進むわけですが、何事にも興味を持ち、探究心を忘れずに物事に取り組んでいきたいです。
教職を軸に、好奇心のままに経験を積んだ4年間
- 福岡県中学校教員(美術教諭)南 結愛
福岡工業大学附属城東高等学校出身 南研究室
家族が教職に就いていることもあり、美術の教職を目指し教員免許が取れる九芸を志望しました。絵画を専攻していたのですが、版画や陶芸、イラストなど好奇心の赴くままにいろいろ経験してみました。カメラをやってみたい!と思ったら一眼レフを借りられる環境もあるし、専攻の先生に詳しく聞ける。充実した環境の中での学びは、毎日がワクワクで一杯でした。しかし、4年間で最も熱中して頑張ったのは教職の授業です。採用試験はかなりの難関。1年次に200名ぐらいいた教職履修者も気づけば半分ぐらいになっています。単位を取るのも大変でしたが、教職担当の先生たちの手厚い指導で無事に採用までたどり着けました。中学校の実習を通して感じたのが、「美術が嫌いな生徒が多い」ことです。決して好きにならなくてもいいので、嫌いじゃなくなる生徒が一人でも多く増えれば!そんな思いを持ちながら、これからは「美術の楽しさ」を伝えていければと思っています。
伝える力を活かして、日本の工芸の魅力を広めたい
- ㈱中川政七商店河村 采華
福岡市立福岡西陵高等学校出身 青木研究室
元々同じ学内にある造形短期大学に通っていましたが、より深くデザインやモノづくりの学びを深めたいと思い、九芸への編入学を決意しました。なかでも興味があったのが、産学連携のプロジェクト。編入後からすぐに大川家具メーカーとのプロジェクトに参加しました。テレビボードの開発に関わったのですが、テレビを見ない若い世代にはどんな家具が馴染むのかという視点で提案。アイデアが採用されたのは嬉しかったです。短大時代の授業も充実していましたが、やはり実践的。産学連携では、じっくり考える時間が取れたのがいい提案につながりました。また、美術館やギャラリーを巡る時間も増えたのですが、友人から情報を得ることも多いし、自分もアンテナを張るようになったことで感度が高まった気がしています。就職先は、日本の工芸を魅力的に伝えることが肝となる仕事です。九芸で培った伝える力を活かして、工芸品で暮らしやすさを届けていきたいです。
夢への道のりは、地道な努力と経験が大事
- マツダ㈱谷 岳登
福岡県立鞍手高等学校出身 青木研究室
芸術系の学部への進学にあたって、ほぼすべての大学案内を取り寄せて熟読、検討。プロダクトという括りの中でも、建築、ファッションと多彩な学びのある九芸が面白そうだと思って選びました。入学当初は木工に興味がありましたが、1年次に参加した自動車会社主催のワークショップがきっかけで自動車のクレイモデルに夢中になり、それ以来4年間モデリング制作に取り組んできました。それも、学内にクレイモデルができる専用の部屋があるという九芸の充実した環境のおかげです。将来、クレイモデラーになるという夢が固まってからは、とにかく経験が大事と思い、2年次から積極的にインターンシップに参加しました。自動車の専門学校から参加している人たちが多く、レベルが高い内容で最初は戸惑うこともありました。なんとか食い込むために、自動車パーツの用語をすべて書き出して覚えるなど、地道な努力を積み重ねました。結果、第一志望に合格することができました。
やわらかな表現ができるクレイモデラーになる
- 日産自動車㈱山村 偲称乃
福岡県立鞍手高等学校出身 青木研究室
九芸で過ごした4年間で最も熱中したこと。それは自動車のクレイモデリングです。クレイモデリングとは、平面でのデザインアイデアを特別な粘土をつかって立体化することを指します。授業では、手作業が好きで複雑な立体造形が得意といった自分の個性を発見し、将来の仕事につながる手応えを感じられました。この経験から就職先には自動車会社のデザイン部門を志望し、内定をいただきました。卒業後は自動車のクレイモデラーとして、デザインを最大限に生かした表現に取り組んでいきたいです。ちなみに同じデザインを基にしてもクレイモデラーの解釈や感性で、仕上がりの形状や雰囲気に違いが出るのも面白いところ。デザイナーの意図を汲み取りながら、私の持ち味であるやわらかで繊細な表現もできるとうれしいです。就職先の職場は神奈川県内にあり、横浜や東京にも気軽に出かけられます。都心でデザイン的な刺激をたくさんもらい、仕事に活かしていきたいです。
美術知識をさらに深めたくて大学院へ進学
- 九州産業大学大学院芸術研究科 造形表現専攻博士前期課程 芸術表現領域古賀 有利子
福岡県立ひびき高等学校出身 渡抜研究室
高校生の頃から美術の教員に憧れていた私。地元である福岡県で芸術を学びながら、教員免許も取得できる九芸へ進学しました。4年間を振り返って九芸の魅力だと感じているのは、学生のいいところを伸ばしつつ、的確なアドバイスをくださる先生です。所属する研究室の渡抜先生はいつも心地良い雰囲気を醸し出していて、安心して何でも相談できます。2022年から在籍されるロバート先生はクリエイティブ精神にあふれた方で、学生もそれに引っ張られて制作意欲を掻き立てられます。このように尊敬できる先生方と接するうちに、自分も教員を目指すならばもっと美術の知識を深めておきたいと、九芸の大学院への進学を志望しました。大学院修了後は美術の教員・講師として、中学校・高校のみならず大学や専門学校の教壇にも立ちたいと夢を描いています。そして私が先生方から教えてもらった美術の楽しさを、次の世代にも伝えることを目標に頑張っていきたいです。
3DCGで人気シリーズのキャラ開発を
- ㈱レベルファイブ井上 美奈
福岡市立福岡西陵高等学校出身 趙研究室
「ソーシャルゲームのキャラクターの衣裳をつくってみたい!」。その想いから3DCGが学べる4年制大学の九芸を志望しました。ただその時点では3DCGの経験はなく、もしも向いていなかったらどうしよう?という不安も。そこで他の道にも進みやすいメディア芸術専攻を選びました。入学後、3DCGへの興味は変わらず、就職活動では関連企業70社ほどのオンライン企業説明会に参加しました。最終的には3社に絞り込み、第一志望だった(株)レベルファイブを含めて2社に内定をいただくことができました。ここまでスムーズに進む事ができたのは、大学のキャリア支援センターの方々のおかげ。エントリーシートの書き方から面接の練習まで丁寧に教えていただき、私の知識が足りない点、迷っている点について何度も相談にのってくれました。入社後はもともと大好きな「レイトンシリーズ」の制作に関わりたい。そして多くのユーザーに満足してもらえる3DCGキャラクターをつくっていきたいです。
好きな道を絞り込み、スポーツ映像のディレクターに
- ㈱九州東通今村 直哉
沖学園高等学校出身 趙研究室
3DCGやアニメーション、実写映像と多様な分野が学べるメディア芸術専攻。1年次からさまざまな分野に挑戦することで、自分の得意と苦手を確認できるのでおすすめです。私の場合、最終的に「実写映像」というひとつの道に絞り、就職活動に取り組めました。内定をいただいた企業はTV番組、CM制作、スポーツ中継などを手掛ける映像のプロフェッショナル集団。そのスポーツ中継部門でスポーツ番組の企画もできるディレクターを目指します。元・野球少年で運動大好き、家族揃って福岡ソフトバンクホークスファン。自分が好きな分野の仕事をさせていただけることがとにかく嬉しいです。スポーツ中継の仕事は時間が不規則で体力勝負と教えていただきましたが、その点は学業と並行してアルバイトを頑張っていたため自信あり。バイト先の学童保育や飲食店で鍛えたコミュニケーション力を発揮し、いつかは周囲を引っ張っていける人になりたいです。
一緒に仕事がしたい!名指ししてもらえる存在を目指して
- ㈱トリガー大城 茉子
沖縄県立首里高等学校出身 佐藤研究室
子どもの頃から音楽が大好きで、エンターティメント業界に進みたいと九芸に入学しました。1年で基礎を学んだ後、2年次からは大きなテーマは与えられるものの「自分のしたいこと」を実践する学びが中心になりました。そこで、アニメーション、ショートフィルム、ドキュメンタリーなど幅広い映像編集に挑戦していました。4年間で特に印象深かったのが、非常勤講師の先生からの紹介で、実際のNHK番組の動画制作に関わらせてもらった経験です。最初に「君なら任せられる」と声をかけてもらえたのも嬉しかったですし、完成後に番組エンドロールに名前が出たときは感慨深かったですね。内定した会社では、工程管理部署に携わる予定です。いろんな映像制作を経験したからこそ、わかることも多いと思います。つくり手の気持ちを忘れずに、全体を見渡せるような人材になりたいです。そして、「大城さんと仕事がしたい」と名指ししてもらえるような力をつけていきます。
手厚いサポートのおかげで教員試験の難関突破
- 福岡県中学校教員(美術教諭)内山 莉亜
福岡県立太宰府高等学校出身 渡抜研究室
“美術教師になる”という幼い頃からの夢の実現のため、九芸へ入学しました。教員採用試験に向けて本格的に動き始めたのは3年から。部活動(チア部)は2年迄と限定していたので、そこから本腰を入れました。教職では、模擬授業を行ったり、グループでレポートを作成したり、教師の基礎が学べました。担任の先生のご指導はもちろん、教職担当の先生方の手厚いサポートにも感謝しています。4年次からは、学内で開催された教員採用試験対策講座にも参加。美術のような専門分野は、問題集を手に入れるのもひと苦労ですが、そうした面でのサポートも充実していました。合格者の体験談で「バイトを辞めて10時間勉強した。」という話に共感を得て、自分も実践することにしました。ひたすら机に向かい勉強するインドアな毎日は、常に不安と葛藤の日々でしたが、苦労が報われました。九芸に入学して気づいたことは、これまで芸術に興味はあったものの本格的に学ぶ機会が無く、大学から芸術の道に進んだ方が周りに多くいました。私が美術に感銘を受けたように、義務教育最後の中学校において生徒たちへ芸術の面白さや魅力を伝え、芸術の道に進むきっかけを与えられる教師になりたいです。また、授業の制作活動や自身の経験を通して専門分野に限らず何事も目標へと向かい、諦めずに挑戦する事の大切さを伝えていきます。
オンラインだからこそ、たくさんの会社から進路を決定!
- 西日本映像㈱仲山 雪乃
福岡県立香住丘高等学校出身 佐野研究室
高校の文化祭でつくったCMでたくさんの笑いが起きた!それが、「好きを追求する道」への挑戦の始まりでした。コロナ禍の就職活動は、オンライン中心で大変でしたが、交通費をかけずにたくさん話が聞けたのは逆に有り難かったです。CM制作系などいろんな映像会社をまわって、「やっぱり自分はテレビの仕事に進みたい」と早めに進路を絞れました。テレビ系は、就活サイトで募集していないことも多いので、好きなテレビ番組のスタッフロールなどで会社名をチェックしました。面接では、学生時代数多く取り組んだ映像のなかで「どんなスタンス、どんな立ち位置でそれぞれ制作に望んだか」といった点を自己アピールしました。第一志望は、地元福岡の制作会社。ローカル局の制作会社は少ないので、狭き門でしたが無事に内定をいただきました。今後は、プロの視点で映像をつくることになるのですが、「たくさんの人を楽しませたい」という初心を忘れずに取り組みたいです。
“自分のテイストに合う”を探すのも会社選びのポイント
- ㈱gumi松尾 優里
北海道芸術高等学校出身 田研究室
芸術系の高校でイラストを専攻していましたが、九芸に入学してまず感じたのは、「自分の描くイラストに幅がないこと」でした。でも、逆にそれが“スキル上達”のきっかけになりました。なかでも、サークルや友達と組んで参加した展示会では、自分では選ばないようなテーマを課題にすることが多く、それも作品の幅を広げるのに役立ちました。モチベーションの高い友人が多かったのも、やる気につながりました。就活にあたっては他の道も考えましたが、「今まで頑張ってきたことだから」やはりイラストを活かせるゲーム会社を選択しました。会社によって特色が違うので、自分の描く絵のテイストがゲームのトーンに合うかどうかは調べました。おかげで、面接のときからイラストを気に入っていただき、無事内定へと辿り着けました。入社後は、自分の作品というより、チームでつくることが大切になってくると思います。展示会づくりで学んだ「チーム力」で挑戦したいです。
何かに挑戦していればきっとやりたい道が見えてくる
- マツダ㈱宮部 陸希
大分県立日田高等学校出身 青木研究室
身近なモノをつくりたい!そんな漠然とした思いでプロダクトデザインの道へ。モノづくりに必要な設備が完璧に整う九芸は、なんでも作れる環境でした。自主参加できるプロジェクトも多く、家具や伝統工芸など様々な体験に触れてきました。そのひとつとして参加したのが、日産とスズキのワークショップ。そこで出会ったのが“クレイモデリング”でした。内定したマツダには、3年次にオンラインでインターンシップに参加しました。大企業ではありますが、九芸の先輩たちも働いているのでどこか身近に感じられたし、学生らしく「元気なアプローチ」をしたのも評価につながったようです。他の人に比べ、クレイモデルに取り組み始めたのが遅かったので、技術で負けている部分はありました。しかし、課題を読み解き理解する部分は負けずに頑張りました。就活は大変です。しかし、エントリシートやポートフォリオなど、就活準備を当たり前に取り組めば、きっと成果はついてくるはずです。
デザインとデジタルの力で脱炭素社会の未来をつくる
- ㈱メンバーズ平塚 海登
福岡市立博多工業高等学校出身 井上・岩田研究室
九芸で学んだソーシャルデザインとは「デザインで人と社会の課題を解決できる」ことが最大の魅力。社会人になったら自分も仕事として社会の課題解決に取り組みたいと考えていました。内定をいただいた企業は、社会課題を解決しながら持続可能な社会へと変革することをミッションに掲げた企業です。社員である九芸の先輩から、実際にCSV型マーケティング(企業が社会の問題を解決し、社会の価値を想像し、さらに経済的価値を生み出すこと)を推進していると聞いたことで志望動機も固まりました。入社後は九芸で学んだWEBデザインのスキルを強みに、次世代デジタルクリエイターとして脱炭素社会を築いていきたい。同時にUI/UXデザイン分野への知識も深めたいです。また在学中に参加した学内の被災地支援「希望のあかりプロジェクト」では、地域社会および地域の人々の中へ飛び込んで行く大切さも学べました。行動力も意識しながら社会に貢献できる人を目指します。
一瞬の瞬間を見逃さない
迫力ある映像を届けていきたい
- ㈱山口シネマ永田 絵理
熊本県立鹿本高等学校出身 佐藤研究室
テレビ好きで映像に興味がありました。進学を考えていた頃、九芸に映像メディア専攻があったので、迷わず進学を決めました。入学して感じたのは授業の幅の広さです。映像だけでも、アニメーションもあれば、実写もある。写真まで学べるのは良かったです。授業の他にも、助手の方に誘っていただき映画制作に参加したのも、貴重な経験でした。私にとって九芸は、安心するところ。授業がない日でもゼミ室にいっては、友だちと映画や映像について語り合い、たくさんの価値観や感性を吸収できました。今年は、コロナ禍で何かと大変な就職活動でしたが、友人たちの助けもあって乗り越えられました。就職先の山口シネマは、説明会で知りました。偶然、学校の先輩が企業紹介ビデオに出ていたのですが、楽しそうなのが印象的でした。一瞬の瞬間を見逃さないような、迫力ある映像を撮影していきたいです。
自分から積極的に動いて
わくわくを見つけてください
- LINE Fukuoka㈱永渕 愛理
福岡県立嘉穂高等学校出身 三枝研究室
福岡県内で唯一芸術系に特化した学部のある総合大学で、多くの人と出会い、視野を広げられると考え進学しました。サークルや学外活動を通して、様々な学部や専攻の人と交流し、4年次に参加したグループ展では、学年や学科の壁を越え、みんなで力を合わせ、達成感あふれる経験となりました。また、夏から高校時代の友人と2人で雑誌制作をスタート。クラウドファンディングやSNSを通して、学外、県外からも協力したいという声をいただき、オンラインツールを駆使して編集長としてたくさんの仲間と制作を進めています。九芸は外部講師の方との出会いも多く、現場のリアルを聞くことで多くの刺激を受けました。LINE Fukuokaではウェブデザインのクリエイティブ室で、週3でお仕事をさせていただいています。自分に余裕が出てきたら、“わくわく”する方へ積極的に動きたいと思っています。大学生活は自分から動かないとあっという間に過ぎてしまうので、ぜひ積極的に動いて視野を広げてください。
自分の頑張り次第で
夢を具体的に目指すことができる
- 九州アニメーション㈱新 優希
佐賀県立神埼高等学校出身 黒岩研究室
アニメ制作に興味を持ち始めたのは中学生の頃。好きなアニメの制作動画を見たのがきっかけでした。専門学校も考えましたが、九芸で基礎を学びつつ、他の分野にも触れてみようと思い進学しました。2年生のときにグループ制作でアニメ作品をつくり、私は作画と着彩を担当することに。人によってそれぞれ得意分野が違い、グループ制作の良さと難しさを体感しました。制作中は大変でしたが、いざ完成するとまた新しい作品を作りたくなって、私は本当にアニメ制作が好きなんだと思いました。歩く動作にしても、先生のアドバイスどおり実際に自分をモデルに動画を撮ってみると全く描けていなかったことがわかり、観察することの大切さを学びました。当たり前のことかもしれませんが、技術も含め、一緒に制作をしたり、アドバイスをもらったり、意見を言い合ったりして学ぶことがたくさんあります。自分の頑張り次第で夢を現実にできる、より具体的に目指すことができるようになると思います。
就職が決してゴールではない
10年先を見据えて楽しみたい
- ㈱本田技術研究所本田 遥己
大分県立日田高等学校出身 青木研究室
将来、車のデザインや製造に関わる仕事をしたい。九芸は、そんな道に通じる大学をいくつか受験したうちの一つでした。第一希望の大学へは進学できなかったので、入学当初は不安でしたが、その分いろんなことに積極的に挑戦して不安要素を取り除く努力をしました。その一つが、2年次から参加したインターンシップです。最終的な自動車メーカーへの就職も、このインターンシップの延長線上にありました。卒業研究では、コロナ禍で変化した社会を背景に10年後の自動車を自分なりにデザインしてみました。就職が決してゴールではありません。入社後も常に向上心を持っていろんなことに挑戦したい、自分自身も10年先を見据えて向上していきたいです。もちろん進みたい道がぼんやりしていても、大学生活の中で自分の才能に気づく機会は必ずあります。それを最大限に伸ばしてくれるのが九芸の環境と先生です。
知識を武器にデザインに挑む!自分らしさを強みに。
- スズキ㈱那須 将弥
熊本県立人吉高等学校出身 青木研究室
デザインの仕事の中でも将来に渡って安定できる仕事に就きたいと思い、プロダクトデザイン専攻の道を選びました。学内では、授業とは別に企業と連携した様々なプロジェクトが動いていますが、自分は卒業後を見据え、家具づくりのチームと、自動車のLVプロジェクトの二つに参加しました。実現化を目指したモノづくりに関われたことは、大きな経験になりました。プレゼンテーションの機会も多く、そこから学んだのは「自分の売りもコンセプトにしていつでもプレゼンする」ことでした。感性に頼らずに、幅広い知識でデザインに向き合う姿勢。就職活動では、そんな自己PRを確実に行ってきたことで、憧れの自動車メーカーの仕事に関わることができました。九芸は、向上心をもつ人には優しい大学です。ぜひ、充実の設備とサポートのなかで、自分の「伸びしろ」を思いっきり大きく広げて欲しいです。
今の自分にできることをひとつずつ着実にこなしていく。
- ㈱セガホールディングス川畑 文乃
福岡県立東筑高等学校出身 田研究室
以前からアニメやゲームは好きでしたが、学術試験で入学したため、初めはビジュアルデザインの知識も技術も何もない状態。焦っても仕方がないと思い、今の自分にとって必要最低限のこと、自分の土台にあったものを着実にこなしていくことに集中しました。だんだんゲーム業界に興味を持つようになり、3年生の夏頃から本格的に就職活動をはじめました。インターンシップを通して現場で働く人の声を聞くことで目標が具体化し、卒制ではオリジナルゲームのコンセプトアートを制作。目標に対して前向きに取り組めたと感じています。1年生の頃、デッサンも初心者だった私に「味はあるね」と声をかけてくれた先生が、卒制を見て一言「うまくなったね」と言ってくれたときは、自分なりに成長できたのかなと嬉しくなりました。就職後も新しい技術を積極的に学び、様々な意見を組み合わせながら、自分の中の芯だけは見失わないように制作に取り組んでいきたいと思っています。
自由度の高い環境で自分だからできることを見つける。
- ㈱スペース上野 奈保
福岡県立宗像高等学校出身 栗田研究室
建築にもファッションにも興味があったので、どちらも勉強することができて、建築士受験資格も得られるという点に魅力を感じ進学しました。設備も充実していて自由度も高く様々なことが学べる分、課題をこなす大変さも想像以上でしたが、学生同士の仲も良く何事にも楽しく取り組むことができました。店舗の設計課題では、何度も現地に足を運んで色模型を作り、雰囲気の作り込みに夢中になりました。卒制では実体験による物語の楽しみ方の提案として、物語に登場する店の設計・デザイン・サービスの提案を行いました。九芸で学ぶことで、コミュニケーションの取り方やデザインに対しての価値観を改めて考え直すことができ、それが自分の成長にもつながったと感じています。これからも私にしかできないこと、私だからできることを見つけられるようチャレンジしていきたいです。
デザインの可能性を広げる知見を学べた4年間。
- 佐賀県中学校教員中里 光宏
佐賀県立有田工業高等学校出身 後藤研究室
高校のころから、美術の先生を目指していました。なので、デザインを学べる学校のなかでも、教職免許が取れる九芸を目指しました。一般企業への就活を考える時期もありましたが、学内で教職試験の勉強会に参加したことで改めて目標が定まり、自然と道が絞ることができました。お陰で卒展に時間を十分割くことができ、教職課程で学んだ美術史をベースとしたポスター企画に力を注ぎました。また、教職に進んだことで、芸術系だけではない、他学部との交流も深まったことも総合大学ならではの良い刺激となりました。これから先生として指導する中学生は、図工から美術へと移り変わる時期。九芸の4年間でデザインの可能性を広げることを学んだように、たくさんの子どもたちに美術やデザインに興味をもってもらえるような「心に問いかけられる」授業を行っていきたいです。

