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アン・ワイザー・コーネル来日ワークショップ福岡2011年3-(1)



3日目 『より深く理解し、実践に生かす ―身体の痛み、トラウマ、そしてもっと―』  前夜

ワークショップ3日目の内容は、身体の痛みやトラウマといった難しい問題にフォーカシングを活用することだ。

今回のワークショップを依頼した際、アンさんが私に<何をして欲しい?>と尋ねてきた。
1日目は、フォーカシングがはじめての方々に合う内容で。
2日目は、研究会の人たちの要望で、心の宝探しを。

そこまではすぐ出てきたが、3日目の内容を決めかねた。

参加者の皆さんにとって興味を引くup to dateな領域は何なのか―。

そこへアンさんの方から、メールが来た。
<身体の痛みと、トラウマはどう?>

身体の痛みは、もろに私の研究テーマ。
トラウマは、前職が警察だった私にとって直近の関心領域だ。

2つ並べて見ると挑戦的で、アトラクティブなテーマに見えた。

私は驚愕して、「アンさんは、チャネリングもできるんですか。」とメールした。
アンさんからは、<あらやだ、共感って言ってよね>という返事が来た。

“共感” “すべての存在は、つながっている”
初日の一件があった以上、私にとってそれは不思議なことではない。
アンさんは、カリフォルニアと福岡の距離を超えて、 感知してきたのだろう。

身体の痛みへのフォーカシングといえば、アンさんは2007年のニューズレターに、
火傷に対するフォーカシングの体験談を載せておられる。
スタッフでアンさんを囲んで食事をしながら、そのことに話を振ると
アンさんは、 i Padを操作して、(食事中ではあったが…(苦笑))、
その時の火傷の写真を見せてくれた。

腕に、こぶし大ほどの深刻そうな水ぶくれ。

<暗いところでやかんのお湯を沸かしていて、火傷したのよ。
30分ぐらい水で冷やして、もう夜だったからそのままベッドに入ったの。
その場所の感覚に身を沈めるようにして、どんなふうかを感じていったわ。強い感覚だったわね。
それが感じてほしがっているように感じて、しばらくして、 出てきた言葉は、
「ジジジジー」って音だったわ。
その言葉が見つかったら、すぐ寝てしまったのよ。
朝起きたら痛みはなくて、病院に行ったら「本当に痛くないんですか」って驚かれたわ。
全治1箇月だったけど、一切、痛くはなかったの。

痛みというのは、こちらに気づいてほしい何かを伝えているメッセージだから、
それがちゃんと聞き届けられると、 痛みが存在する必要はないから、消えるのよ。>

…………。

ううむ。聞けば聞くほど…。

実は、このテーマに関しては、一抹の不安もあったのだ。
アンさんに聞いてみた。
「あのう…、今、おっしゃってくださったような身体とのかかわり、つまり、
こちらが本当にフォーカシング的な態度で居たら身体から痛みがなくなるという、そこまでのことは
日々身体との良い関係があって 身体がアンさんを信頼しているから、
起きたのであって、 相当な実践がないと、うまくいかないのではないでしょうか?」

アンさんは、即座に
<Yes>と、深く頷かれた。

わお。
アンさん、明日いったいどうするつもりなの?




アン・ワイザー・コーネル来日ワークショップ福岡2011年 3−(2)に続く