12月22日最後の回は、「ストレスマネジメント」の続きをいたしました。対人関係のストレスがなるべくたまらないようにということで、「アサーション」を取り上げました。4コマ漫画を見ながら、自分だったらどんな自己表現をするかな。アサーティブな表現にするとしたらどういう言い方をするだろうか、と考えてみていただければと思います。それができたら、試験のこの単元の部分は大丈夫です。
みなさんの感想の中で、「自分は、大事な人に対しては、なるべく相手のしたいようにする。でもここだけは譲れないということは言う。こういうのも自分なりのアサーションと考えていいですか?」というご質問をいただきました。そうだと思います。
自分が「これでいい」と心の底から思える表現がその時々でできて、「ここでは言いたい」「ここでは自分を抑えておきたい」という気持ちにしたがって、表現を選べるようであれば、それはとてもよいと思います。
でももし、「自分は黙っていよう」「これでいいんだ」と自分に言い聞かせていて、心の底では無理があるとしたら、それはよくないと思います。自分にストレスがたまる、ノンアサーティブな自己表現の仕方だと言えます。
私は学校を卒業したあとで、再びブラスバンドに入りたいと思いました。新しくバンドができる区の、区民センターのドアの前まで行きましたが、ドアの中に入る勇気がありませんでした。私の楽器は、バンドに二人以上でも、やれないことはありませんが、音量的に、一人しか要らないのです。それで「もし先に誰かがいたら、その人は、私を笑顔で迎えてくれるだろうけど、内心嫌かもな」と思ったのです。要は考えすぎですね。
ドアの外に張り付いて、自己紹介の声を聞き取ろうとしていた私の姿は、さぞ奇妙だったことでしょう。
あのときドアをあけていれば、今も楽器を続けていたかもしれません。仮にもし先に人がいたとしても、「皆さんは、私も入ればいいといってくださるかもしれないけれど、私は、もう少し他のところも見て決めたいと思います」と言って風のように、退出すればいいことでした。今思うとですね。
皆さんには、そんなふうに人生に後悔をのこすようなことがないように、なるべくアサーティブに生きていっていただけたらと‥。「恥ずかしい」「言いにくい」と思う場面でも、もう少しよく考えると、アサーティブにふるまえるものではないかと思います。
試験は持ち込み不可です。問題は25問、全4点ずつです。時間配分に気をつけて解けるものから、がんばってください。
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