森川研究室ホームページ
教育相談の方法・技術
1 合格基準

【2004年度】
 昼間・夜間クラスともに、以下1)2)両方の基準を満たした人を合格としました。
1)筆記試験の点数が55点以上
2)公欠以外の欠席が3回以下。(欠席回数が4回〜7回の人は、相応のレポートを提出することにより欠席分を補ったと認める)

 レポートは欠席を補うためのものであり、合格最低ライン確保のためです。よって「せっかく欠席を補うためのレポートを書いたのに、不合格となった」という人は、筆記試験の点数が54点以下だったか、レポートの数が規定に足りなかった場合です。
 今年は、試験は合格水準で、欠席分のレポートさえ出せば通るのに、レポートを出してこなかった人が何人かいました。それとは別に、提出期限に遅れた人が数名いました。いったいどうしたのだろうと思っていたら、それは私が、最後の授業で、レポートの出し方を示すための暫定的なプリントを配っており、そこに締め切り日を8月13日と書いていたためのようです。すぐのちに出した正式な掲示の時点では、13日では館の都合が悪いことが分かったので、12日を締め切りと書きました。皆さんが掲示を見てレポートに取り掛かるだろうと思い込んでいましたが、今年は授業中にレポート該当者の発表を大まかにやりましたから、掲示板を見ないでレポートに取り掛かれたのですね。
 そういう情報が寄せられましたから、期限を数日過ぎて出した人何名かを、単位の修正により後日合格させる予定です。期限に間に合わなくて慌てた人と、期限内に慌てて出した人はたいへん申し訳ありません。
 欠席分を補うためのレポートを出していない人は、試験の成績がよっぽど良くなければ落としています。具体的には、欠席を補うレポート提出をしていない人のうち、筆記試験の成績がA評価相当で、公欠以外の欠席が4回にとどまっている人を、C評価での合格としています。

注)今回(2004年前期)に不合格となった人で、2005年に再度履修する人は、2005年の授業の第一回、第二回目の最後に呼びかけ、教卓の前に集まっていただきます。再度履修者には、2004年の達成状況に応じて、各人ごとに、あとどこを補えば合格基準に達するのかという、課題を指定します。
その時に言ってこなかった人は、どの人が最履修か分かりませんので、2005年度の通常通りの課題(出席、試験)をしていただきます。

意味分かりますね?
○2004年にほとんど出席していて試験で落ちたという人
○2004年に試験が良くて出席(レポート未提出)で落ちたという人
など、さまざまですから、2004年度の達成状況に応じて、2005年度のその人その人の課題を指定するということです。
運転免許の試験のような感じですかね。


2 試験のポイント

 心理テスト技術、カウンセリング技術、精神保健の3領域から出題しますが、今後の社会生活を考えるとどうしても理解しておいていただきたいのは、精神保健の領域です。
 カウンセリング技術も、知っておいてほしいことではあるのですが、もし自分がカウンセリングっていうタイプでないと思ったら、他の人の協力を得たり、適切な機関を紹介すればいいと私は思います。しかし精神保健のことは、心の不調を抱えた生徒からポッと相談された時に、良かれと思って間違った対応をしては、その生徒の命にかかわることだと思います。
 試験の上でも、精神保健の部分は、カウンセリングの応答の問題と違って、間違いは間違いでして、ポイントをはずした回答には部分点もつけられませんから、ここができなかった人は不合格になる傾向にあります。
 例えば2004年度の精神保健領域のポイントは、以下の3点です。

○ 生徒が精神科の薬をやめたいと言う時には、いくらこちらが生徒の意志を尊重したいと思ったとしても、安易に同調してはならない。長期服薬が必要な場合があるので、生徒が主治医に相談して決めていくべき。「薬に頼っていてはいけないから、やめさせるように導こう」という考え方で接すると不適切。
○ うつ病などこころの気力が低下した状態の場合、頑張れ、頑張れと励まして元気づければ早く良くなるというものではない。気力がなくなってもとのようにできない本人を受け容れることができることが重要。
○ 不登校生徒とかかわる場合、登校刺激に対する生徒の反応によく配慮をし、生徒が耐えられないような登校刺激は控え、無理のない範囲でかかわる。


 うつ病については、皆さんよく理解しておられました。
 試験に合格した人でも、以上の3つの項目は今後もよく覚えていてほしいです。
 次年度以降受験する人は、精神保健のコマが教育実習や介護実習にあたる人も少なくありませんが、欠席した授業について分からないところを教官室(5号館3階)に聞きにくるなどして、補っておいてください。


TOP
自己紹介
フォーカシング
用語解説
気まぐれ日記
研究業績
授業・試験
何でも体験記
LINK